フットボール・ゾーンが執筆した「ユベントスがサッスオーロに所属するブラジルの新鋭DFに関心」との記事が Yahoo! に掲載されています。この記事は事実誤認の内容が含まれており、誤報のような内容となっています。
記事の元ネタは『カルチョメルカート・コム』が報じたもので、これを『フットボール・ゾーン』が日本語に翻訳記事としたのでしょう。内容は「マルセロ選手に興味を示すユベントスがロジェリオ選手のパフォーマンス次第で補強対象の順位を変える」というものです。
なぜ、この記事が事実誤認かと言いますと、サッスオーロに所属するロジェリオ選手の保有権はユベントスが持っているからです。ユベントスが保有権を持つロジェリオ選手のパフォーマンスに関心を示すのは当然でしょう。
ロジェリオ選手は期限付き移籍でサッスオーロに加入しているのですから、“補強” をする必要はありません。シーズン終了後には “戻ってくる選手” であり、成長度合いを見守っているに過ぎないのです。
余談ですが、現在セリエAで2位に付けるサッスオーロのレギュラー DF はユベントスの息がかかった選手がほとんどです。
- ポル・リロラ(21)
- ユベントス・プリマベーラ出身
- 2016/17 シーズンにサッスオーロに期限付き移籍
- 2018年1月に完全移籍
→ ユベントスが買い戻し権を保有
- ジャンジャコモ・マニャーニ(22)
- 2018年7月にユベントスがペルージャから保有権を取得
- 同月27日にサッスオーロに完全移籍
→ ユベントスが買い戻し権を保有
- ジャン・マルコ・フェッラーリ(32)
- ロジェリオ(20)
- 2016年1月にサッスオーロに加入
- 2016年夏にユベントス下部組織へ完全移籍
- 2017/18 シーズンから2期連続でサッスオーロに期限付き移籍
ここまで主力としてプレーする4バックの内、3選手が “ユベントスの息がかかった選手” です。中でも開幕節のインテル戦でイカルディ選手とラウタロ選手を抑え込んだ CB のマニャーニ選手は「あれは誰だ?」とイタリアで話題となり、「カルダラの代わりが見つかった」と評されるほどです。
リロラ選手やマニャーニ選手は “買い戻し費用” が必要ですが、ロジェリオ選手はその必要がありません。
ロジェリオ選手はユベントスの「獲得による補強の対象選手」とはならないだけに、記事の内容は事実誤認に基づく誤報に近いものと言えるでしょう。