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アニェッリ前会長とアリヴァベーネ前 CEO が提訴した資格停止処分に対する案件が欧州司法裁判所の判断を仰ぐ形に

 スカイ・イタリア』によりますと、ユベントスのアニェッリ前会長とアリヴァベーネ前 CEO がスポーツ司法から下された資格停止処分に対する異議申し立てを一般司法にしていた件で行政裁判所は欧州司法裁判所の判断を仰ぐ決断を下したとのことです。

 アリヴァベーネ前 CEO の訴えの方が大きな影響を及ぼす可能性があります。

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 両者が訴えているのは「キャピタルゲイン疑惑問題による資格停止処分は不当」というものです。アニェッリ前会長の主張はメディアに取り上げられる頻度が高く、新たな主張もありません。

 その一方でアリヴァベーネ前 CEO の主張は(アニェッリ前会長とは立場が異なる関係で)違いがあります。

  • イタリアのスポーツ司法が『(スポーツ法4条で定めた)忠誠と誠実』への一般的な違反を理由に “選手の売買への決定権を持たない立場の人物” に制裁を科すのは『合法性の原則』に適応するのか
    • 「キャピタルゲイン疑惑」や「不適切な会計計上疑惑」が起きた期間はアリヴァベーネ CEO が就任する前
    • イタリアのスポーツ司法は「アリヴァベーネ CEO (当時)にも資格停止処分」を科す
    • イタリアでは「一般判事による懲戒処分の取り消しは禁止」という原則がある

 濡れ衣を着ることになったアリヴァベーネ前 CEO の事例で「イタリアのスポーツ司法は問題なし」と行政裁判所が棄却するには困難が伴います。だから、欧州司法裁判所に判断を委ねる決断をしたのだと思われます。

 

 ちなみに、アリヴァベーネ前 CEO と同じく “とばっちり” を受けたケルビーニ SD (当時)の対応が分かれた理由は「アリヴァベーネ前 CEO がサッカー界出身ではなく未練がなかったから」と考えられます。

 “資格停止処分を消化して禊を終えた形のケルビーニ氏” は今夏でユベントスを退団し、パルマで SD 関連の仕事をすることが有力視されています。

 一方のアリヴァベーネ前 CEO は「(スポーツ業界から見ると)スポンサー企業側でキャリアを積んできた」ため、スポーツ司法の根底が崩れて困ることは何もありません。

 だから、ジラウド元 CEO と同様に『自身の名誉』を懸けた訴訟に打って出たのでしょう。

 

 ユベントスはスポーツ司法に関する訴訟とは距離を取っているため、クラブとしての影響は「スポーツ司法制度そのものに疑義が呈された時」に限定されます。スポーツ司法の是非をめぐる法廷闘争がどのような結末を迎えるのかに注目です。