『スカイ・イタリア』によりますと、ユベントスのアニェッリ前会長がローマの行政裁判所に CONI が下した給与不適切計上疑惑に対する制裁処分に対する不服申し立てを行なったとのことです。
このタイミングでの一般司法への提訴は “ジラウド元 CEO の案件” と歩調を合わせている可能性があります。
ユベントスが関係する不正会計疑惑は2つ。「(交換トレードによる)キャピタルゲイン疑惑」と「(コロナでセリエAが中断した際の給与支払いにおける決算資料への)不適切計上疑惑」です。
現執行部は「『前者』で FIGC (イタリア・サッカー連盟)の主張を認めて制裁を受け入れること」を条件に「『後者』は不問」とすることで一連の疑惑に幕引き。
“アニェッリ前会長だけ” が『徹底抗戦』を選択しています。
そのアニェッリ前会長が「不適切計上疑惑に対する CONI (イタリア五輪委員会)からの処分に対する不服申し立て」を一般司法に提訴。別の思惑があるタイミングでの提訴となっています。
- 『キャピタルゲイン疑惑』での一般司法への控訴を取り下げ
- 「ジラウド元 CEO が提起中の審理を最優先で行うこと」が取り下げの条件
- ジラウド元 CEO が提起中の審理が2024年3月に実施
- “管轄権の欠如” に言及していることが部分的に開示
- アニェッリ前会長が『不適切計上疑惑について処分』で一般司法に提訴
「スポーツ司法制度によってアントニオ・ジラウド氏の人権は侵害されたまま」だと認めざるを得ない状況ですが、イタリアの司法界は「司法制度を是正する責務は我々には存在しない」と逃げることができます。
案件を “たらい回し” にされることを防ぐためには「二の矢・三の矢を放って責任の所在を明確にすること」が効果的です。「そのための提訴」と言うこともできるでしょう。
イタリアのスポーツ司法制度を揺るがす要因になる得る “ジラウド元 CEO の案件” と今回のアニェッリ前会長による提訴に共同戦線の意味合いがあるのかなど続報に注目です。