『スカイ・イタリア』などのメディアによりますと、12月27日に行われたユベントスの株主総会でルチアーノ・モッジ氏が「キャピタルゲイン疑惑を再調査するならカルチョポリも再調査だ」と主張する一幕があったとのことです。
ルチアーノ・モッジ氏(ユベントスの元 GM):
「ここにカルチョポリのすべてが記されています。6年にも渡って取り組んで来たものだからです。キャピタルゲイン疑惑が再調査されるのなら、カルチョポリも再調査されなければなりません。
カルチョポリの全体像を作るのに苦労しました。他人のやったことで私も罪を犯しているとされたからです。
ユベントスは常にピッチ上で勝利を収め、誰からも何かを盗んだことはありません。
ペルージャでの洪水の時や翌年にローマがカンピオナートを制した際はトリノで中田を出場させて中田が試合を決めるゴールを奪うなどルールを変えて来ました。
それにレコバのパスポートを偽造した人物が代表チームで国歌を歌っているのです。私達は他人による罪を償わさせられているのです」
まず、モッジ氏が “ユベントスの株主総会” で熱弁を振るうことができた理由は「ユベントスの株主(の1人)」だからでしょう。株主には『株主総会に出席する権利』がありますし、一定の株式を保有すると『株主提案』や『質問』が可能だからです。
そのため、時には株主から「株式会社の経営にとってはマイナスとなる提言」も出されます。日本だと『電力会社に対する反原発派の株主からの「原発を廃止すべき」との株主提案』が代表例でしょう。
したがって、クラブ側が「今後の経営面に対するプラスが少ない」と判断するのであれば、「モッジ氏の発言は聞き流すことが合理的」となります。
ユベントスの現経営陣は「カルチョポリよりも優先して取り組まなければならない案件がある」との大きな波風を立てずにモッジ氏をやり過ごすことができますが、FIGC 側は「どこまで我慢できるか」が鍵でしょう。
モッジ氏からの “挑発” は今後も続きますし、処分の根拠を都合良く抜き出していた実態が明るみに出てしまうと現在進行形の裁判に影響が及ぶことになるからです。
(他の株主から大きな拍手を受けるなど)モッジ氏の影響度は残っているだけに言動がどのような作用をもたらすのかにも注意する価値はあると思われます。