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オークツリーが経営権を取得したインテルに「株式大量保有者の変更報告義務違反疑惑」が浮上

 カルチョ・エ・ファイナンツァ』によりますと、オークツリー・キャピタルに経営権が移動したインテルが「株式大量保有者の変更報告を怠ってセリエAを戦っていた」との疑惑が浮上したとのことです。

 この行為は FIGC や UEFA が勝点剥奪などの罰則を定めているため、ローマが参戦してくると大事になる可能性があります。

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疑惑の中心は「International SportsCapital S.p.A. の所有者」

 インテル・ミラノの大株主は "Great Tower" と "International SportsCapital" の2つ。

 前者はルクセンブルクで登記されたスティーヴン・チャン前会長の蘇寧が管理する会社でインテルの株式 68.55% を保有。

 後者はエリック・トヒル元会長が(租税地の)ヴァージン諸島に設立し、インテルの株式 31.05% を保有していますが、“企業の所有者が移り変わった時期” が問題となりました。

  • International SportsCapital S.p.A. の所有者を巡る経緯
    1. トヒル会長が自身が保有するインテル・ミラノの株式を管理する目的で発足
    2. 2019年に LionRock が所有者となる
      • インテルも株式所有者の変更を認める
    3. 2021年5月に LionRock が「オーナーではない」と主張
      • 公式発表などは確認されず
    4. インテルは「Great Tower と LionRock が主要株主」と FIGC に報告を続ける
    5. 2023年5月にオークツリーが「(Great Tower の親会社である)Great Horizon が経営権と所有権を獲得済みだった LionRock から株式 31.05% を取得した」と発表

 『蘇寧グループの資本』が「インテル・ミラノの株式をどれだけ保有していたのか」は問題ではありません。

 問題になるのは「保有比率が 30% 以上(68.55% → 99.6%)も変わったのに株主変更を届け出なかったのか」という点です。この幕引きは簡単ではないでしょう。

 

オークツリーからの融資金でライオンロックを買収した可能性が高い

 インテルは2021年5月にオークツリーから約3億ユーロの融資を受けていますが、これが「つなぎ融資」ではなく「クラブ売却の障壁となる LionRock が保有する株式の買取費」が主目的だったと思われます。

 要するに、『蘇寧グループ(≒ Great Horizon)』が『オークツリーからの融資金』を使って『インテル・ミラノの株式 31.05% を持つ LionRock の経営権と所有権』を取得したのでしょう。

 このシナリオだと辻褄は合います。

 ただ、クラブ株主の変更を届け出てしまうと「株式を購入する資金がどこにあったのか?」や「現オーナーが持ち株比率を 99.6% まで高めるのはクラブ売却ぐらいしかメリットがない」との疑念が生じることは不可避です。

 だから、「インテル・ミラノの書面上の株主は "Great Tower" と "International SportsCapital" から変更はない(ので実際の株主変更は報告せずとも良い)」のスタンスで突っ切ったのでしょう。

 

10%超の株式が売買または譲渡された場合はクラブに通知責務あり

 記事の冒頭で「ローマが参戦すると大事になる可能性がある」と書いた理由は「10% 超の株式が売買または譲渡によって所有者が変更した場合はクラブが当局に通知する責務があるから」です。

 目的はマネーロンダリングや(八百長を含む)利益相反を防ぐため。

 今回のインテルのように「 “覆面企業” を使った『実際の所有者』を隠蔽する行為」を容認してしまうと、上述の問題行為がやりたい放題になってしまいます。だから、FIGC や UEFA が罰則付きで通知責務をクラブに課しているのです。

 なので、ローマには「10% 超の株式が売買されて所有者が変更したことの報告を怠り続けたクラブ(=インテル)に 2024/25 シーズンのチャンピオンズリーグに出場する資格はない」と UEFA の規律委員会に訴え出る権利があります。

 イタリアではペナルティーを “いい感じに” 調整できたとしても、欧州ではそうは行かないでしょう。懸かっているものが大きすぎるからです。

 

 あとは「セリエA参戦申請に不備があったのであれば降格する最初のチームはインテルだ」と “今季18位で降格となったフロジノーネ” が訴え出た場合も面倒と言えば面倒なことになるでしょう。

 ユベントスは部外者。本件は高みの見物です。