ユベントスは公式サイト上でアッレグリ監督を解任したと発表いたしました。解任理由は「コッパ・イタリア決勝での振る舞いが『クラブの価値観』や『ユベントスを率いる者』とは相入れない」とのことです。
現地5月15日(水)に行われた 2023/24 コッパ・イタリア決勝での出来事を確認すれば、「アッレグリ監督とユベントスが袂を分かつ」のは誰から見ても明らかでした。
『穏便な別れ』とならなかった理由は「今季で “確実に” アッレグリ監督を解任したいクラブ側がチームの足を引っ張り続けたことにアッレグリ監督の堪忍袋の尾が切れたから」でしょう。
クラブ側(=ジュントリ FD)には “最善手を打った上で” 今季終了後に「クラブが掲げるプロジェクトとの方向性および実現性の違い」を理由にアッレグリ監督を解任する『常套の手法』がありました。
しかし、クラブはメディアを使ってチーム内に不協和音を生み出そうとするなどの『姑息な手段』を使ってチームの足を引っ張っていたのです。
“チームを守らないクラブ” が選手や監督から信頼されることはありませんし、「来季は逆風下での戦いが避けられない」と言わざるを得ないでしょう。
アッレグリ監督の2期目は不遇でした。“若返りが全く進んでいないチーム” を引き継ぎ、2年目の 2022/23 シーズンは不正会計疑惑問題でチームが大揺れ。3年目の今季は “解任理由を探すクラブ” に足を引っ張られる苦境に直面しました。
そうした状況下でも "Fino alla Fine" を体現し、ピッチ上でチャンピオンズリーグ出場権を確保し続けた事実が消えることはありません。
“孤立無援の状態に陥れられてもチームのために戦い続けた漢” の物語は(結末がどうであれ)人々の記憶に残るからです。
ただ、コッパ・イタリア決勝での狼藉がアッレグリ監督のキャリアに影を落とすことは避けられないでしょう。それでも、アッレグリ監督には優れた手腕を発揮する舞台を再び得る幸運に恵まれて欲しいと思います。
Grazie Mister.