『トゥット・スポルト』が「ユベントスがアカデミーの育成年代で監督を意図的にスタンド観戦にした状態でプレーをしていた」と驚きを持って報じています。プレー以外の狙いについて補足する必要がある記事だと言えるでしょう。
該当の大会は2023年3月18日(土)に開催されたことがユベントスの公式サイトでも報告されています。
- 主催: ユベントス・フットボールクラブ
- 主な参加クラブ: イタリア各地のユベントス・アカデミー
- 開催地: シチリア州メッシーナ
- スポンサー: メッシーナ市およびメッシーナ大学
参加したのは「小学生年代の子供たち」です。
この大会でユベントスはアカデミーのテクニカル・コラボレーターを務める OB のデ・チェリエ氏が提唱する「監督がベンチ外の状態でのプレー」を採用。子供たちの『自律性』を促す形態を採りました。
アカデミーの育成年代においてはラグビーのように監督がスタンド観戦でもプラス効果は十分に期待できるでしょう。
ちなみにメッシーナ市やメッシーナ大学が “ユベントスが主催する大会” に協賛した理由は「教育の一環」です。
『子供たちの自律性を促す取り組み』はマネジメント教育やリーダーシップ教育に活かすことができます。
「組織をどう束ねるか」はどの分野でも重要ですし、「サッカーと学業の両立をどうするか」を子供たちが “自発的に” 考えた結果は両親も尊重するでしょう。
このような将来性が期待できることが第1回大会をトリノから離れたシチリア島に位置するメッシーナの行政府がサポートに踏み切った要因と思われます。
ユベントスの取り組みは興味深いものですし、育成年代では勝利至上主義よりも自律性が育まれた方が将来的には大きなプラスとなるでしょう。この取り組みが中学生年代や高校生年代でも採用されるのかに注目です。