『ジ・アスレチック』がユベントスの Next Gen にスポットを当てた記事の中でアッレグリ監督にも取材を行っていましたので発言の概要を紹介いたします。選手起用や采配の背景にある価値観を窺い知ることができると思います。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「プリマヴェーラでは結果を残す必要はありません。ファンもいないですし、プレッシャーもありません。16〜17歳の選手がプレーすべきです。18歳になればセリエCでプレーすべきです。
(2021年夏に)復帰した時にチームを若返らせるよう要求されました。
目標は Next Gen に所属する選手を毎年3選手引き上げ、人件費を抑えて競争力を保ちつつチームの持続可能性を担保することです。
若い選手達は最も良い瞬間を作ることに挑戦しているのです。しばらくすると難しい時期に直面します。すべての若い選手達がそうなるのです。ミレッティやファジョーリも経験しました。ユルディズもそうなるでしょう。
若手選手には浮き沈みがあります。25〜26歳までに成熟することはないのです。最初に成熟するのは最も強い精神力を持った選手です。
選手のピークは変わりません。26〜30歳が最高の年齢です。ある程度の経験があり、成長して改善を遂げて来たからです。40年前もそうでした。
私達はスクデット9連覇が並外れたものだと理解する必要があります。セリエAでは2度と起こり得ないでしょう。ユベントスの歴史では過去に2度。1930年代のカルロ・カルカーロの5連覇と2012年から20年までの9連覇です。
それ以外では連覇や3年に1度の優勝など他のクラブと同じです。9連覇で認識が狂ってしまいました。現実とは違うからです。
マンチェスター・ユナイテッドにはアカデミー出身の選手が 8〜9 人在籍しています。Next Gen 出身の5選手が8年在籍するとしましょう。8年に渡って5選手分のコストが抑えられると言うことです。
現時点でプレミアリーグとセリエAの経済格差を埋めることは不可能です。ですから、Next Gen を含むユース部門との仕事を行う方向性を継続する必要があるのです。
チャンピオンズリーグの新フォーマットで勝つことは難しいでしょう。ほぼ不可能です。新フォーマットはテニスの大会フォーマットに似ているからです。トップ8で争われ、その彼らでさえ決勝に進むことは困難だからです。
トップ8の中から決勝進出者を出すためだと思いますよ。ショーにしたいですからね。
このことで若手育成や自国リーグでの持続継続性および競争力の強化に取り組む機会が与えられることになります。チャンピオンズリーグ出場権を毎年確保し、大会では良い1年を過ごし、可能な限り勝ち進むことに挑戦します」