『トゥット・スポルト』によりますと、ユベントスが2019年からデ・ゼルビ監督の下で戦術スタッフとして働いているパオロ・ビアンコ氏の招聘に動いているとのことです。“異なる戦術的価値観” を持つ人材は必要でしたし、今後の展開が注目点でしょう。
パオロ・ビアンコ氏は1977年8月生まれの44歳。フォッジャでプロ・デビューし、サッスオーロで2015年に現役引退をした DF です。
引退後はサッスオーロのプリマベーラでアシスタントコーチを担当。2017年にシラクーザの監督に就任するも、2019年にデ・ゼルビ監督のスタッフとしてサッスオーロに復帰。
2021/22 シーズンはシャフタール・ドネツクの監督を務めるデ・ゼルビ監督の下でスタッフとして職務にあたっています。
ユベントスがビアンコ氏に興味を示している理由は過去記事で(3年前に)言及したように「相手のハイプレスを回避するチームとしての能力があまりに低すぎる」という問題を抱えているからです。
“欧州トップクラスのプレッシング能力を有するクラブ” のプレスに苦しむことは仕方のないことですが、セリエAのボトムハーフに沈むクラブが勇気を持ってプレッシングを仕掛けられるとボールを繋げなくなる現状は改善点と言わざるを得ないでしょう。
だから、アッレグリ監督や現スタッフ陣とは『異なる戦術的価値観を持つ有能な人材』の招聘に動いているのです。
Bチーム(= U-23)に在籍歴を有する選手は「ボールを持って主導権を握るスタイル」で育成されていますし、「ボールや人がどう動くのか」をチームとして価値観が共有されています。
ユベントスは若手有望株を伸ばす必要があるチーム状況であり、監督やスタッフ陣は価値観のアップデートが必須となるでしょう。今季の彼らは結果を残せなかったからです。
ちなみに、ビアンコ氏はアッレグリ監督がカリアリを率いた 2008/09 シーズンに選手として26試合(先発は23試合)に出場しています。アッレグリ監督の志向に理解があることも評価されての入閣打診と言えるでしょう。
チームとしての底上げが必要なだけにアッレグリ監督のスタッフ陣に “新しい風” が吹き込まれるのかに注目です。