会計年度上の 2021/22 シーズンが7月1日付で始まったこともあり、2021/22 シーズンでセリエAのチームを率いる監督の面々も固まりました。セリエAの上位勢を率いる監督は下表のとおりです。

2020/21 | 2021/22 | |
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インテル | コンテ 【契約解除】 |
インザーギ (前歴:ラツィオの監督) |
ミラン | ピオーリ 【-2021/22】 |
ピオーリ |
アタランタ | ガスペリーニ 【-2021/22】 |
ガスペリーニ |
ユベントス | ピルロ 【解任】 |
アッレグリ (前歴:フリー) |
ナポリ | ガットゥーゾ 【退任】 |
スパレッティ (前歴:フリー) |
2020/21 | 2021/22 | |
ラツィオ | インザーギ 【契約満了】 |
サッリ (前歴:ユベントスの監督) |
ローマ | フォンセカ 【契約満了】 |
モウリーニョ (前歴:フリー) |
サッスオーロ | デ・ゼルビ 【契約満了】 |
ディオニージ (前歴:エンポリの監督) |
サンプドリア | ラニエリ 【契約満了】 |
ダベルサ (前歴:パルマの監督) |
ベローナ | ユリッチ 【途中退任】 |
ディ・フランチェスコ (前歴:カリアリの監督) |
上位勢では6月中旬の時点では空白となっていたサッスオーロとサンプドリアの新監督が正式に決定。前者は(昇格組の)エンポリからディオニージ監督を招聘し、後者は昨シーズンにパルマを率いたダベルサ監督の就任が発表されています。
どちらも4バックを主戦場にボールを繋ぐスタイルを志向する指揮官です。そのスタイルを維持した状態でセリエAで結果を残せるかは不透明ですが、「それをするための選手を移籍市場で求める」と見ておくべきでしょう。
下位チームではフィオレンティーナに “ゴタゴタ劇” がありました。
就任が発表されたガットゥーゾ監督がクラブとの補強戦略の違いから電撃辞任。空席となった指揮官の座にはスペツィアからイタリアーノ監督の引き抜きに成功しており、こちらはクラブの思惑に沿った指揮官を迎え入れることができたと言えるはずです。
イタリアーノ監督は現役時代のガットゥーゾ監督を彷彿させる熱血漢で、4-3-3 のシステムで死力を尽くす選手を好むタイプです。同系統の指揮官を確保したのですから、「フィオレンティーナの(クラブとしての)動きは悪くはない」と言えるのです。
余談ですが、リベリー選手への契約延長がなかった理由は年俸面でしょう。チーム最高給で他の選手よりも倍以上でしたから、コロナ禍でどのクラブも経営的に厳しい状況を考えると契約延長のオファーがないのは止むを得ないからです。
監督人事が正式に決まったのですから、セリエAでの移籍が順次決定して行くことでしょう。投入できる資金には限りがあるため、期限付き移籍が基本となり、買取オプションや買取義務を付随させて交渉をまとめられるかがポイントとなるはずです。
どのチームが選手層を上手く整えることができるのかに注目です。