2022/23 シーズンのセリエAに所属するクラブを率いるを目される監督について整理することにしましょう。2022年5月26日時点ではボトムハームのチームに空席が目立つ形になっています。
■ トップハームの10チームで監督が動きそうなのは限定的
2021/22 シーズンのセリエAを上位で終えた10チームの監督は以下のとおりです。
クラブ | 監督 | 備考 |
---|---|---|
ミラン | ピオーリ | 来季で満了する現行契約の延長交渉へ |
インテル | インザーギ | |
ナポリ | スパレッティ | 会長の意向次第 |
ユベントス | アッレグリ | 会長からの信頼あり |
ラツィオ | サッリ | |
ローマ | モウリーニョ | |
フィオレンティーナ | イタリアーノ | ナポリの動向によっては… |
アタランタ | ガスペリーニ | オーナー交代が懸念材料 |
ベローナ | トゥドール? | 今夏で契約満了 |
トリノ | ユリッチ | 2年目のシーズン |
2021年夏に就任した新監督が期待した結果を残しており、『2年+オプション1年』で契約した監督を中心に「契約更新」が噂されている状況です。そのため、動きがあるクラブは限定的でしょう。
監督交代の可能性が高いのは「ベローナ」です。ベローナはディ・フランチェスコ監督でスタートするも成績不振で解任。トゥドール監督が就任し、9位でフィニッシュしています。
ただ、シーズン途中に就任した監督の待遇が前任者と同等であることはないでしょう。そのため、待遇面が改善されなければ「契約満了による退任」は十分に考えられることです。
監督交代が起こり得るクラブは「ナポリ」です。ディ・ラウレンティス会長はスパレッティ監督と “若干の” 緊張関係にあるため、解任を決断する可能性が捨て切れないからです。
その場合の第1選択肢はシャフタールのデ・ゼルビ監督。第2選択肢がフィオレンティーナのイタリアーノ監督と目されています。“ドミノ” が起きる可能性は昨年と比較して少ないと言えるでしょう。
■ ボトムハーフの監督人事は流動的
トップハーフの10クラブが監督人事で静かな夏を過ごしそうなことと比較すると、ボトムハーフの10クラブは忙しい夏になると思われます。
クラブ | 監督 | 備考 |
---|---|---|
サッスオーロ | ディオニージ | 2年目のシーズン |
ウディネーゼ | ? | シオフィ監督が退任 |
ボローニャ | ミハイロビッチ | 契約最終年 |
エンポリ | アンドレアッツォーリ? | 今夏で契約満了 |
サンプドリア | ジャンパオロ? | 今夏で契約満了 |
スペツィア | T・モッタ | PSG行きの噂も |
サレルニターナ | ニコラ? | 今夏で契約満了 |
レッチェ | バローニ | |
クレモネーゼ | ? | ペッキア監督が電撃辞任 |
モンツァ / ピサ |
2022/23 シーズンも引き続き監督を務めるのは11位・サッスオーロのディオニージ監督のみ。他のクラブは「今夏で契約満了」などで監督がチームを離れる可能性が現実にある状況です。
サンプドリアは途中就任したジャンパオロ監督の下で辛くも残留に成功。契約には「残留に成功した場合は契約延長」のオプションが付随しているはずですから、サンプドリアも監督人事は実質的に決まっていると思われます。
ユベントスにとってボトムハーフのチームは「若手有望株の武者修行先」です。「どのような価値観に基づくプレーをするチームなのか」で武者修行先として適切かが決まるため、誰が監督なのかは重要な要素です。
移籍市場が幕開けするタイミングでセリエAの監督人事がどうなっているのかにも注目です。