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UEFA がレアル、バルサ、ユーヴェとの懲戒手続きの凍結を発表 EU裁判所での司法判断を待つ形に

 UEFA は公式サイト上で『スーパーリーグ構想』に加わったままのバルセロナ、ユベントス、レアル・マドリードに対する懲戒手続きを一時停止すると発表いたしました。UEFAが本部を置くスイスの司法当局からの通知を受けての措置となります。

画像:UEFA本部
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 UEFA が懲戒手続きを止めることを余儀なくされた一連の流れは以下のとおりです。

  1. マドリード商事裁判所が「UEFA の処分は無効」との判決
  2. 欧州司法裁判所に「支配的な地位の乱用に該当するか」の質問状を送付
    • ごくわずかな例外の「範囲内」と見なされた場合のみ UEFA は制裁可能
  3. スイスにもEU法は及ぶため、スイスの司法当局が UEFA に「待て」と通知

 現状でも UEFA は『スーパーリーグ構想』から脱退の意志を示していない3クラブに制裁を科すことは可能です。ただ、後になって欧州司法裁判所が「UEFA の支配的な地位は例外に該当しない」との結論を出した場合、UEFA は莫大な賠償を支払うことを余儀なくされます。

 この場合、破産は不可避です。また、UEFA の資産は “コンテンツ” ですから、それを『スーパーリーグ構想推進派』のクラブに差し押さえられた時点で UEFA の存在意義は消滅してしまうことになります。

 そのため、「国内法と EU 法に則った対処を行ってまいります」との文言を出さざるを得なくなっているのです。

 

 UEFA の立場は「法的立場に絶対の自信を持っている」と強気なものですが、当該3クラブは気にも止めないでしょう。理由は2019年3月に欧州委員会が検索大手グーグルに制裁金を科した案件です。

 「競争を制限するような契約を結ぶことで、ネット広告分野での支配的な地位を固めてきた」。EUで競争政策を担うベステアー欧州委員は20日、記者会見でグーグルをこう断じた。

 『ネット広告』の部分を『サッカー』に変えれば、UEFA (や FIFA)の立場が「安泰」と言えないのは明らかです。

 グーグルは「独占禁止法に違反する」との理由で罰金を科されているため、同様の行為をしている UEFA をお咎めなしとするなら『相当な理由』を根拠にしないとグーグルなどから「基準がおかしい」との “反撃” を招く恐れがあるからです。

 

 「自由で開かれたサッカー界」という二枚舌を駆使する魑魅魍魎が跋扈する欧州スポーツ界でのゴタゴタ劇がどのような形で終演することになるのかに注目です。