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アッレグリ監督がユベントスで第2次政権を発足させる際に問題となる3点

 4月4日のイースターでユベントスのアニェッリ会長とアッレグリ元監督が顔を合わせたと『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などが報じています。復帰の現実性が高まっていますので、そのために解決すべき問題を列挙しておくことにしましょう。

画像:アニェッリ会長とアッレグリ元監督

 問題となるであろう項目は以下の3点です。

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  1. パラティーチ派の存在
  2. アッレグリに対する年俸や権限などの処遇
  3. ピルロ現監督の今後

 ユベントスが今シーズン何位でフィニッシュしようが、アッレグリ監督に「2期目」を託すなら上述の問題は避けては通れません。したがって、どう対応するかを “事前に” 決めておく必要があります。

 それでは個々の問題を具体的に言及することにしましょう。

 

■ パラティーチやネドベドなど現フロント陣の存在

 まず、アッレグリ監督が解任される直前にまで遡りますと、アニェッリ会長やパラティーチ CFO を交えた三者会談を行っています。アッレグリ監督は「言うべきことは言った」とコメントした後にクラブから解任された訳ですから、これが問題になるはずです。

 要するに、アッレグリ監督の要望は『クラブの経営方針』と合致しないため、フロント権限で解任を言い渡した可能性が濃厚です。おそらく、「パスをつなぐスタイルは現スカッドでは無理(だから戦力を整えてから要求しろ)」と指摘されたのでしょう。

 この “売り言葉” にフロント陣は「サッリを招聘して実証してやる」と応戦したのが解任の実態と思われます。

 しかし、現実は『アッレグリの指摘どおりになる』という皮肉な結果でした。しかも「拡大路線に突き進むために要した費用で身動きが取れなくなる」という代償も付いていますから、厄介な事態になっていると言わざるを得ないでしょう。

 

■ アッレグリからの “踏み絵” に耐えられるのか

 次に厄介なこととなるのが「アッレグリ監督への処遇」です。1期目と同等の年俸水準を用意する必要がありますし、これは散財をして来たクラブにとっては厳しいものがあります。

 ただ、それよりも厄介なのは「アッレグリが “踏み絵” を上層部に迫れるほど肝の据わった指揮官であること」です。

 ボヌッチ選手が越権行為の形で采配に口出しした際には「黙れ」と試合中に応戦。後日、マロッタ GM (当時)らとの面談で「監督か選手のどちらを取るかを選べ」と突きつけています。

 この際、マロッタ GM はアッレグリ監督を支持。ボヌッチ選手にはクラブから懲戒が下され、ポルト戦ではベンチ外でフロント陣とスタンド観戦することになりました。

 『第2次アッレグリ政権』が誕生するなら、遅かれ早かれ同様の事態が起きます。その際にフロント陣が選手支持を表明すれば、チーム内の秩序が崩壊することは避けられません。したがって、敏腕なフロント有無が重要となるでしょう。

 

■ 現監督のピルロをどうするのか?

 また、アッレグリ監督を今季途中または今季終了後に呼ぶとするなら、2022年夏までの現行契約を持つピルロ監督の処遇をどうするのかを決める必要があります。

 チャンピオンズリーグの出場権を死守したなら残留でしょう。しかし、出場権の喪失は8000万ユーロほどの売上減に直結するため、「2年目のピルロ監督にチームの成熟を託す」などと言っている余裕は消え失せます

  • 2020/21 シーズンのチーム総年俸(推定値)
    1. ユベントス: 2億3600万ユーロ
    2. インテル: 1億4900万ユーロ
    3. ローマ: 1億1200万ユーロ
    4. ナポリ: 1億500万ユーロ
    5. ミラン: 9000万ユーロ
    6. ラツィオ: 8300万ユーロ
    7. アタランタ: 4260万ユーロ

 チーム総年俸で考えると、チャンピオンズリーグ出場権を逸するのは「監督の実力不足」です。その現実は否定できないため、どのような処遇とするかがポイントになるでしょう。

 「U-23 の監督を打診」が現実的です。ピルロが固辞するなら、そこで終わらせるべきことです。助監督はランドゥッチがアッレグリのスタッフから離脱しない限り「ピルロ助監督としての入閣」はないと思われます。

 

 いずれにせよ、まずはピルロ監督がどのような結果を残すか次第でしょう。外野が騒がしくなっている状況でチームに平常心をもたらすことができるのかに注目です。