会計法人のデロイト社がフットボール・マネーリーグの2021年版(PDF)を発表していましたので紹介いたします。ユベントスは昨年に引き続き、10位にランクインしています。
トップ10に入ったクラブの売上高は下表のとおりです。
チーム名 | 売上高(単位:百万ユーロ) | |||
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19/20 | 18/19 | 17/18 | ||
1 | バルセロナ | 715.1 | 840.8 | 690.4 |
2 | レアル・マドリード | 714.9 | 757.3 | 750.9 |
3 | バイエルン・ミュンヘン | 634.1 | 660.1 | 629.2 |
4 | マンチェスター・U | 580.4 | 711.5 | 666 |
5 | リバプール | 558.6 | 604.7 | 513.7 |
6 | マンチェスター・C | 549.2 | 610.6 | 568.4 |
7 | パリ・サンジェルマン | 540.6 | 635.9 | 541.7 |
8 | チェルシー | 469.7 | 513.1 | 505.7 |
9 | トッテナム | 445.7 | 521.1 | 428.3 |
10 | ユベントス | 397.9 | 459.7 | 394.9 |
11 | アーセナル | 388 | 445.6 | 439.2 |
■ どのクラブもコロナ禍による打撃を受けた
対象となっているのは「2019/20 シーズン」のため、新型コロナウイルスの感染拡大による影響がどのクラブにも生じています。「2シーズン前(= 2017/18 シーズン)の売上高に戻った」と言えるでしょう。
ただ、コロナ禍に見守れたものの「2月までは例年どおりの収益を上げることができていた」ことに留意が必要です。
今季(= 2020/21 シーズン)はシーズン当初から「無観客に近い状態」で始まり、マッチデー収入がシーズンの大部分で期待できない状況となっています。そのため、売上高がさらに減少するリスクがあると考えられます。
■ 入場料収入と放映権収入でダメージを受けたユベントス
ユベントスが過去4シーズンで記録した売上高の構成比は以下のとおりです。
スポンサー収入は「微増」とコロナ禍の状況下でも踏み止まりましたが、入場料収入が「35.5%減」、放映権収入が「20%減」と経営的にも大きなダメージを被ることになりました。
無観客試合では入場料収入は得られませんし、中継時期が変更となれば視聴者数に影響が出ることは避けられません。とは言え、今シーズンは「日程どおりに試合を消化」しています。
ユベントスは(本拠地アリアンツ・スタジアムの客席数が少ないため)マッチデー収入の割合が低いチームであり、無観客試合による減収分は放映権収入である程度は緩和できるでしょう。
コロナ禍が収束した後の再スタート競争で出遅れないために良い経営状況を準備しておくことができるのかに注目です。