ユベントスが苦しみながらも 2019/20 シーズンのセリエAを制し、スクデットを獲得しました。何かと批判のあるサッリ監督ですが、獲得した勝点の推移をグラフで確認することにしましょう。
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サッリ監督の就任1年目は「アッレグリ監督の就任1年目(= 図中・水色線)の獲得勝点」とほぼ同じ推移を辿りました。そのため、「上出来」と評価する声が一部でありますが、「それは違う」と言わざるを得ません。
まず、アッレグリ監督は就任1年目で(1994/95 シーズン以来となる)コッパ・イタリアのタイトルをチームにもたらしています。
また、イタリアではユベントス “だけ” が過密日程だった中で UEFA チャンピオンズリーグの決勝にまで勝ち進むことと並行して国内2冠を達成しているのです。少なくとも、現時点でサッリ監督の手腕が称賛されるべき点はないと言えるでしょう。
ちなみに、アッレグリ監督が率いた5シーズンでのスクデット獲得を決めた節と最終的な獲得勝点は下表のとおりです。
シーズン | 監督 | スクデット決定時 | 最終勝点 | |
---|---|---|---|---|
節 | 勝点 | |||
2014/15 | アッレグリ | 第34節 | 79 | 87 |
2015/16 | 第35節 | 85 | 90 | |
2016/17 | 第37節 | 88 | 91 | |
2017/18 | 第37節 | 92 | 95 | |
2018/19 | 第33節 | 87 | 90 | |
2019/20 | サッリ | 第36節 | 83 | ? |
昨季は「第33節終了時に勝点87としてスクデットを決めた」ものの、チャンピオンズリーグ敗退の責任を問われ、アッレグリ監督は(事実上の)解任となりました。その成績を大きく下回っているのですから、風当たりが強くなるのは当然です。
それを和らげるのは「チャンピオンズリーグでの結果」だけでしょう。“本番” であるチャンピオンズリーグに向けてサッリ監督がどのような準備をして臨むのかに注目です。