2019/20 シーズンの前半戦が終了しましたので、ユベントスの選手・監督への評価を行いたいと思います。評価は A〜D の4段階、A が最高評価です。 第2回目の評価対象は GK 陣です。
ヴォイチェフ・シュチェスニー(29): A
正 GK を務めるシュチェスニー選手が 2019/20 シーズン前半戦に記録した出場成績は下表のとおりです。
大会名 | 試 | 失点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2019/20 (出場時間率:66.7%) |
セリエA | 10 (10) | 10 | 900' |
UEFA CL | 5 (5) | 4 | 450' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 3 | 90' | |
合計 | 16 (16) | 17 | 1440' | |
前半戦の全試合 | 24 | ー | 2160' |
出場は「3試合中2試合」のペースです。これは右肩に近い大胸筋を痛めたため、セリエAの直近2試合は欠場しました。本来であれば出場していたはずですし、70% ほどの出場時間は確保していたはずですから、まずますの成績と言えるでしょう。
昨シーズンまでと比較して失点数は増加しているものの、GK の責任が問われる失点はほぼ皆無です。
したがって、シーズン後半戦の課題は「現在の調子を維持して健康体で過ごすこと」になります。安定したパフォーマンスが継続されるのかに注目です。
カルロ・ピンソーリョ(29): B
ピンソーリョ選手は第3GK としてチームに帯同しているため、前半戦の出場時間はゼロでした。
ただ、第3GK に出場機会が訪れることは稀ですから、「全試合チームに帯同した」という実績が評価されるべき点となります。そのため、ピンソーリョ選手のチームに対する貢献は高く評価されるべきでしょう。
後半戦でも「全試合でチームに帯同すること」が期待されることになります。シーズン最終戦で “ご褒美の起用” を今季もすることができるのかに注目です。
マッティア・ペリン(27): C
ペリン選手は右肩脱臼による再建手術からの回復が長引き、2019/20 シーズン前半戦での出場時間は(ピンソーリョ選手と同様に)ゼロでした。
夏の移籍市場でベンフィカ加入が決まりかけたのですが、メディカルチェックで破談。この時にベンフィカ側が見立てた回復期間を要したことから、ペリン選手もユベントス側の “落ち度” による被害者と言わざるを得ないでしょう。
ブッフォン選手よりも第2GK を務めるだけの実力があることは事実です。しかし、「(正 GK としての)出場時間を求めるなら、冬の移籍市場で新天地を探すべき」という立場にあります。
「半年間の期限付き移籍」でペリン選手が満足する移籍先を1月中に見つけることができるのかに注目です。
ジャンルイジ・ブッフォン(41): B
PSG から復帰したブッフォン選手が今季前半戦で記録した出場時間は次のとおりです。
大会名 | 試 | 失点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2019/20 (出場時間率:33.3%) |
セリエA | 7 (7) | 7 | 630' |
UEFA CL | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 8 (8) | 7 | 720' | |
前半戦の全試合 | 24 | ー | 2160' |
予想以上の出場時間を得たと言えるでしょう。ただ、これは「2017/18 シーズンまでの貢献」に対する “忖度” が働いたことによる効果が大きいと思われます。
パフォーマンス面では衰えが隠し切れていませんし、足下の技術では物足りないレベルです。したがって、「第2GK として裏方に回ること」がシーズン後半戦に求められることと言えるでしょう。
ブッフォン選手が表舞台でスポットライトを浴びる機会が多くなるほど、チームとしては上手く機能していないことを証明することになるからです。どのぐらいの頻度で起用されるのかに注目です。