2018/19 シーズンが終了ましたので、ユベントスの選手・監督等への評価を行いたいと思います。評価は A〜D の4段階、A が最高評価です。

第4回目の評価対象は MF 陣です。
ミラレム・ピアニッチ(29): A
ピアニッチ選手が 2018/19 シーズンに記録した出場成績は以下のとおりです。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
後半戦 (出場時間率:62.8%) |
セリエA | 14 (11) | 1 (4) | 953' |
UEFA CL | 4 (4) | (1) | 343' | |
イタリア杯 | 2 (1) | 0 | 109' | |
SuperCoppa | 1 (1) | (1) | 64' | |
合計 | 21 (17) | 1 (6) | 1469' | |
後半戦の全試合 | 26 | ー | 2340' | |
全体 (出場時間率:71.4%) |
セリエA | 31 (27) | 2 (6) | 2288' |
UEFA CL | 10 (10) | 2 (1) | 814' | |
イタリア杯 | 2 (1) | 0 | 109' | |
SuperCoppa | 1 (1) | (1) | 64' | |
合計 | 44 (39) | 4 (8) | 3275' | |
全試合 | 51 | ー | 4590' |
ターンオーバーで適度に休養が与えられましたが、大一番では必ず起用されており、中盤にクオリティーを与えることができる唯一の選手として重宝されたシーズンでした。
新監督を迎える 2019/20 シーズンも中盤の一角を担うことになるでしょう。レジスタでもインサイドハーフでも高いクオリティーを計算できる稀有な選手です。どのような役割を担うことになるのかに注目です。
サミ・ケディラ(32): C
ケディラ選手の出場成績は下表です。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
後半戦 (出場時間率:19.4%) |
セリエA | 4 (3) | 1 | 291' |
UEFA CL | 1 | 0 | 1' | |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 161' | |
SuperCoppa | 1 | 0 | 1' | |
合計 | 8 (5) | 1 | 454' | |
後半戦の全試合 | 26 | ー | 2340' | |
全体 (出場時間率:21.3%) |
セリエA | 10 (8) | 2 | 711' |
UEFA CL | 4 (2) | 0 | 104' | |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 161' | |
SuperCoppa | 1 | 0 | 1' | |
合計 | 17 (12) | 2 | 977' | |
全試合 | 51 | ー | 4590' |
今季はシーズンを通して怪我に祟られ続け、実力を存分に発揮できたという試合は皆無に近い状況でした。エムレ・ジャン選手やベンタンクール選手が成長しており、序列的に厳しい立場から来シーズンをスタートすることになるでしょう。
190cm 近い身長を持った “ガード役の MF ” としての実力は依然として欧州屈指です。
アッレグリ監督は「中盤でのバトル」に対して、ケディラ選手に絶大な信頼を置いていました。新監督が MF に高いフィジカル能力を求めないなら、退団も視野に入るはずです。フロント陣と新監督がケディラ選手をどう評価するのかに注目です。
ブレーズ・マテュイディ(32): A
マテュイディ選手が残した成績は次のとおりです。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
後半戦 (出場時間率:70.6%) |
セリエA | 14 (14) | 1 (1) | 1133' |
UEFA CL | 4 (4) | 0 | 339' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 20 (20) | 1 (1) | 1652' | |
後半戦の全試合 | 26 | ー | 2340' | |
全体 (出場時間率:71.7%) |
セリエA | 31 (29) | 3 (2) | 2427' |
UEFA CL | 9 (8) | (1) | 683' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 42 (39) | 3 (3) | 3290' | |
全試合 | 51 | ー | 4590' |
W杯決勝戦に出場したことで「燃え尽き」や 「疲労」が心配されたのですが、(アッレグリ監督が起用を自重したこともあり)杞憂に終わりました。
ロナウド選手が流れる左サイドで高度な戦術理解を用いてチームのバランス取り続けた “数字で示しにくい貢献度” は高く評価されるべきです。ピッチ上で生じた戦術上の問題を個の力で解決してくれるのですから、来季も重用されるべき選手と言えるでしょう。
ただ、現行契約が2020年までであり、チーム側が判断に迫られていることも事実です。転換期を迎えているクラブが “計算できるベテラン選手” であるマテュイディ選手の去就をどうするのかにも注目です。
エムレ・ジャン(25): A
リバプールから新加入したエムレ・ジャン選手が今季に記録した成績は以下のとおりです。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
後半戦 (出場時間率:63.5%) |
セリエA | 16 (14) | 4 | 1173' |
UEFA CL | 3 (2) | 0 | 197' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 | 0 | 26' | |
合計 | 21 (17) | 4 | 1486' | |
後半戦の全試合 | 26 | ー | 2340' | |
全体 (出場時間率:49.1%) |
セリエA | 29 (20) | 4 (1) | 1806' |
UEFA CL | 6 (2) | 0 | 333' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 | 0 | 26' | |
合計 | 37 (23) | 4 (1) | 2255' | |
全試合 | 51 | ー | 4590' |
前半戦は「チームへの適応」と「甲状腺の問題」で十分な出場機会を確保することはできませんでしたが、後半戦では本領を発揮。持ち前のフィジカルと器用さで中盤のレギュラーとして大きな存在感を発揮しました。
来季は「レギュラーとしてシーズンを通してプレーする」が目標になります。
中盤 MF はケディラ選手とマテュイディ選手が30歳超であり、世代交代が必要な状況です。ラムジー選手が加わった中盤のポジション争いをエムレ・ジャン選手が制することができるのかに注目です。
ロドリゴ・ベンタンクール(21): A-
ベンタンクール選手が 2018/19 シーズンに残した成績は次のとおりです。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
後半戦 (出場時間率:55.6%) |
セリエA | 16 (9) | (2) | 936' |
UEFA CL | 3 (2) | 0 | 190' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 86' | |
合計 | 21 (13) | (2) | 1302' | |
後半戦の全試合 | 26 | ー | 2340' | |
全体 (出場時間率:59.3%) |
セリエA | 31 (21) | 2 (3) | 1998' |
UEFA CL | 7 (6) | 0 | 550' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 86' | |
合計 | 40 (29) | 2 (3) | 2724' | |
全試合 | 51 | ー | 4590' |
序列が上の選手が離脱したことで得たチャンスで持ち味を発揮した前半戦の流れを後半戦にも引き継ぎ、シーズン全体を通して大きく成長しました。
新監督が就任する来季は「主戦場とするポジションを定めること」が最初の目標になります。加入1年目は『4番』で起用され、2年目の今季は『8番』として起用された経緯があるからです。
まずは新監督がベンタンクール選手の適性をどう評価するかがポイントです。また、フロント陣が昇給を伴った契約延長をオファーするためにボカが持つ売却時の条項を削除できるのかにも注目です。