2017/18 シーズンが終了し、新シーズンに向けた動きが徐々に始まっています。ユベントスが保有権を持つ若手有望株選手は来季も期限付き移籍をすることになると考えられます。
今回はその中でも GK という特殊ポジションで『クラブ育成枠選手』の資格を満たすアウデーロ選手を取り上げることにしましょう。
アウデーロ選手の現在地
アウデーロ選手は 2017/18 シーズンはセリエBのベネチアでプレーしました。リーグ戦で35試合、プレーオフでは3試合に先発し、14試合でクリーンシートを達成しています。
評価としては「セリエB屈指の若手有望株GK」と言えるでしょう。
今夏にナポリ行きが強く噂されているアレックス・メレト選手が SPAL (当時セリエB)で評価を確立させた1年前とほぼ同じ評価を手にしている状況です。そのため、アウデーロ選手も 2018/19 シーズンはセリエAでプレーするに値するものと思われます。
では、2018/19 シーズンにセリエAを戦うチームの GK 事情を確認することにしましょう。
2018/19 シーズンのセリエA・GK 事情
現時点(2018年6月)での各チームの GK 事情は下表のとおりです。
サンプドリア (10位) |
正GKビビアーノにスポルティング(ポルトガル)行きの噂が浮上。代替GKを補強する可能性がある |
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サッスオーロ (11位) |
コンシーリが君臨しているが、ナポリが関心を示している。場合によってはGKの獲得を強いられる |
ジェノア (12位) |
ペリンがユーヴェに移籍したため、補強は必須。本命はラツィオのマルケッティ |
キエーボ (13位) |
39歳のソッレンティーノが正GK。会長からの信頼も厚く、序列が変わる見込みは少ない |
ウディネーゼ (14位) |
正GKビッザーリ(40)の契約が満了するが、スクフェット(22)が引き継ぐだろう |
ボローニャ (15位) |
ローマとの間でミランテとスコルプスキの交換トレードが成立。GK問題は存在しない |
カリアリ (16位) |
クラーニョ(23)をマラン新監督も正GKとして起用するだろう。GKを補強する意味は少ない |
SPAL (17位) |
残留のためには良いGKが不可欠。ナポリ行きが噂されるメレトのような実力者が欠かせない |
昇格組 | 昇格組(エンポリ、パルマ、フロジノーネ)は経験のあるGKに触手を伸ばすことになるだろう |
アウデーロ選手がプレー機会を手にする可能性があるのは上記のチームでしょう。UEFA のコンペティションに出ることを目標とするチームがセリエAでの実績が乏しいアウデーロ選手に正 GK を任せるとは考えにくいからです。
したがって、ボトムハーフや残留が現実的な目標となるセリエAのチームに加わることができるかが注目点です。
ジェノバ勢と SPAL が現時点では可能性あり
アウデーロ選手の去就が正式に決まるのはセリエAの上位チームが GK を固めてからになるでしょう。
現状ではジェノバ勢(ジェノアとサンプドリア)が正 GK を補強する必要性が高いのですが、ギャンブルはしないでしょう。そのため、SPAL が現実味のある選択肢だと思われます。
とは言え、ナポリの GK 補強が完了しない限り、セリエAの下位チームは動きたくても動けないのです。
GK の去就が本格的に決まるのはW杯後になるでしょう。ユベントスの『クラブ育成枠選手』であるアウデーロ選手の去就がどうなるかに注目です。