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ポグバにイタリア・アンチドーピング裁判所から求刑どおり4年間の資格停止処分が下る

 ドーピング陽性問題で暫定的な出場停止処分を受けているポグバ選手の公聴会が開催され、イタリアのアンチドーピング検事局が求刑した「4年間の資格停止処分」が決定したと『ガゼッタ・デッロ・スポルト』など各メディアが報じています。

 ポグバ選手はスポーツ仲裁裁判所に控訴する意志を表明しているため、最終結論が出るにはもう少し時間を要することでしょう。ただ、ユベントスとの関係は2024年6月30日でピリオドが打たれるはずです。

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 ポグバ選手のドーピング問題を巡る時系列は以下のとおりです。

  1. 『A検体』の検査結果は?
    • 対象: 8月20日に採取された検体
    • 『テストステロン』の項目で異常値を検出
    • 9月11日付で暫定的な出場停止処分が科される
  2. 『B検体』の検査結果は?
    • 10月5日に再検査
    • 『テストステロン』ではなく『DHEA』の項目が異常値と報道
      • ステロイドの一種
      • アメリカでは『DHEA サプリメント』が販売されている
      • IOC は『DHEA』をドーピング薬物に指定
    • 暫定的な出場停止処分は継続中
  3. 陽性反応を示したアスリートからの弁明は?
    • 再検査から7日以内の異議申し立ては可能
    • 弁明の提出期限は(遅くとも)2023年10月中旬
  4. アンチドーピング機関から処分内容が正式決定
    1. イタリア当局との司法取引:処分は軽減されるが控訴不可
    2. 法廷闘争:処分の重さは通常だが控訴可能
      • 「CONI のアンチドーピング検事局が4年間の出場停止を求刑」と報道(2023年12月7日)
      • 2024年1月18日に公聴会の予定
      • ポグバ側の弁護団からの要求が認められ、2024年2月中旬以降に公聴会が延期
      • 2024年2月29日に「4年間の資格停止処分」が下る
  5. 処分不服の場合は CAS (スポーツ仲裁裁判所)に上訴

 2024年3月1日時点での状況は「イタリアのアンチドーピング機関からの処分内容が “正式決定” した段階」です。

 今月(=2024年3月)中に『4年間の資格停止処分を下した判決文』が当局から公表される予定であり、その内容を精査したポグバ選手側がスイス・ローザンヌにあるスポーツ仲裁裁判所に上訴にする流れになるでしょう。

 

 一方のユベントスは現時点で「ドーピング陽性による資格停止処分が科されたこと」を理由に『ポグバ選手と締結している現行契約』を一方的に解消することが可能です。

 ただ、ポグバ選手は『成長令』の適用対象。このタイミングで契約を解消してしまうと、ポグバ選手の年俸に課されている所得税の軽減税率分(=300万ユーロ弱)を “ユベントスが” 追加納税せざるを得なくなってしまいます。

 その状況はクラブとして回避したいため、ユベントスは「2024年6月30日を以ってポグバ選手との契約解消」に向けた準備を始めることでしょう。

 2024年6月30日以前に『ポグバ選手の資格停止処分』が撤回されるとユベントスの目論見は崩れますが、スポーツ仲裁裁判所での公聴会が開催されるまでに「3〜4ヶ月を要する」のが一般的です。

 また、公聴会の結論が出るまでにも「少なくとも1ヶ月は要する」ため、時間的に間に合わないでしょう。だから、ユベントスとポグバ選手の関係は今季(2023/24 シーズン)限りとなる可能性が極めて高いのです。

 

 クラブにとっての関心事は「ポグバ選手が着用していた背番号10の行方」になると思われます。“将来を見据えたユベントス” がどのような決断を下すのかに注目です。