『トゥット・スポルト』によりますと、レッチェ戦で応援ボイコットをしていたユベントスのウルトラスが「トリノ・ダービーでは応援に戻る」との声明を出したとのことです。
ただ、ウルトラス側の要求をクラブが満たすために動いていないため、状況が打開される可能性は低いと言わざるを得ないでしょう。
アリアンツ・スタジアムの南スタンド(クルヴァ・スッド)にユベントスのウルトラスにはドゥルキ(DRUGHI)やヴァイキング(VIKING)などのグループが存在します。
ただ、アニェッリ会長時代にゴール裏のウルトラスは一掃。
以後は「ウルトラスの名称が記されたバナーや旗をスタジアム内で掲げることは禁止」との対応が “ユベントスのウルトラスのみ” に採られる運用が続いています。
一方でアリアンツ・スタジアムを訪れたアウェイチームのウルトラスは適用対象外。この不公平さにユベントスのウルトラスが文句を言い、応援ボイコットなどでクラブの対応を変えさせようとしているのが現状です。
ユベントス側の態度が硬化したままなのは「ウルトラスの面々の中に “反社” が紛れ込んでいたから」です。
クラブが「マフィア構成員を含むウルトラスに脅されて便宜を図っていました」と認めた以上は “該当のウルトラス” の活動をスタジアム内で認めることはできません。
「該当のウルトラスにマフィアとの関わりはない」との『反社証明』ができなければ、ユベントスが当局から(マフィア活動を支援する組織として)罰せられてしまうからです。
応援団の構成員をクラブが管理している場合は「私設応援団」ではなく「公式応援団」です。私設応援団であるウルトラスの思惑どおりに事が運ぶ可能性は低いと言わざるを得ないでしょう。
制約がかかっていないアウェイ戦の方がユベントスの応援チャントが活発という状況がどうなるのかに注目です。