冬季中断期間が明けて 2022/23 シーズンの公式戦が再開したプリマヴェーラですが、ユベントスは苦戦が続いています。その大きな要因は CB の主力だったハイセン選手がBチームに活躍の場を移したことと考えられます。
2023年1月以降の成績
冬季中断期間が明けた後の公式戦でユベントスのプリマヴェーラが記録した試合結果は下表のとおりです。
日付 | 大会名 | 対戦相手 | 結果 | ||
---|---|---|---|---|---|
1/7 | Match 13 | H | レッチェ | D | 0 - 0 |
1/11 | Coppa R.16 | H | ナポリ | L | 1(2) - 1(4) |
1/14 | Match 14 | A | ナポリ | L | 2 - 1 |
1/21 | Match 15 | H | フロジノーネ | L | 1 - 3 |
1/31 | Match 16 | A | ミラン | W | 2 - 4 |
2/3 | Match 17 | H | フィオレンティーナ | L | 1 - 5 |
シーズン前半戦に記録していた快進撃が影を潜め、6試合で1勝1分4敗(8得点13失点)と不振に苦しんでいます。Bチームに昇格したハイセン選手の不在が主な要因と言えるでしょう。
Bチーム加入後に即スタメンを掴んだハイセン
ハイセン選手が合流した2023年1月以降のBチーム(= Next Gen)の戦績は以下のとおりです。
日付 | 大会名 | 対戦相手 | 結果 | ||
---|---|---|---|---|---|
1/8 | Match 21 | H | ポルデノーネ | L | 1 - 2 |
1/14 | Match 22 | A | パドヴァ | D | 1 - 1 |
1/18 | Coppa SF | A | フォッジャ | L | 2 - 1 |
1/22 | Match 23 | H | レナーテ | D | 1 - 1 |
1/29 | Match 24 | H | ヴィチェンツァ | W | 2 - 1 |
2/1 | Match 25 | A | ペルゴレッテーゼ | W | 0 - 1 |
Bチームは “連敗地獄” で2022年を終えましたが年明けからは復調。ポルデノーネ、レナーテ、ヴィチェンツァといった優勝争いに絡む上位勢との対戦でも勝点の獲得に成功しています。
ハイセン選手は上述の6試合すべてに(3バックの左 CB として)先発フル出場を果たしており、その選手がプリマヴェーラから不在となった影響が軽微で済むことはないでしょう。
Bチームのレギュラーを掴める主力 CB が抜けるのは痛手
「ハイセン選手が在籍中だった 2022/23 シーズン前半戦」と「卒業後の後半戦」でのプリマヴェーラの戦績は以下のとおりです。(数字は2023年2月4日時点のもの)
- ハイセン選手が在籍時のプリマヴェーラの成績
- カンピオナート: 6勝3分2敗(34得点21失点)
- UEFA YL: 3勝2分1敗(19得点14失点)
- ハイセン選手が卒業後のプリマヴェーラの成績
- カンピオナート: 1勝1分3敗(7得点12失点)
- カップ戦: 1敗(1得点1失点)
ハイセン選手がいた前半戦でも失点数は多いのですが、これには理由があります。
カンピオナートの2敗は「4失点を喫したボローニャ戦」と「5失点を喫したローマ戦」です。ユースリーグでは1分1敗だった PSG との2試合で7得点9失点の “殴り合い” を演じました。
これらの特殊な試合を除く大方の試合では守備は安定しており、その功労者が CB でレギュラーを務めていたハイセン選手だったのです。
シーズン前半戦は「ハイセン選手の相棒となる CB を探すこと」がメインでしたが、後半戦は「ハイセン選手の抜けた穴を埋められる CB に白羽の矢を立てること」が重要な課題になることは避けられません。
“現役時代は CB としてプレーしたモンテーロ監督” にとっての正念場と言えるでしょう。
ハイセン選手がアタランタのスカルヴィーニ選手のような『3バックの左 CB』としての期待が持てるプレーを披露すると、今夏の移籍市場で『3バックや4バックでの左 CB』を是が非でも獲得しなければならない必要性は失われます。
クラブの補強戦略が左右される可能性があるだけにハイセン選手が今季後半戦でどのような成長曲線を描くのかにも注目です。