ユベントスは公式サイト上でフランチェスコ・カルヴォ氏を CFO (Chief Football Officer) に任命したと発表いたしました。2015年までは CRO を務めており、その時以来の上層部入りとなります。
なお、カルヴォ CFO の任命に伴って組織図は以下のように変更されることも合わせて発表されています。
- スカナヴィーノ CEO 兼 GM
- フランチェスコ・カルヴォ CFO (Chief Football Officer)
- フェデリコ・ケルビーニ: フットボール・ディレクター
- ステファノ・ブラギン: 女子チーム・ディレクター
- パオロ・マルガンティ: フットボール運営部門長
- フランチェスコ・カルヴォ CFO (Chief Football Officer)
CFO (Chief Football Officer) は CEO の下に配置され、(男子チームを統括する)ケルビーニ FD や女子チームのディレクターを務めるブラギン氏などから業務報告を受ける立場となります。
パラティチ CFO 時代は「全権 CFO」と表現すべき組織だったことを踏まえると、CEO と CFO に職務を分割することで「スポーツ部門のフロント組による暴走を防ぐ機能を持たせる狙い」があると思われます。
カルヴォ氏は44歳のイタリア人ビジネスマン。フィリップ・モリスでのキャリアを積んだ後の2011年にユベントスにコマーシャル・ディレクターとして加わり、2014年からは Chief Revenue Officer を勤めていました。
しかし、アニェッリ会長との関係性が(プライベートな問題で)悪化。2015年にユベントスを離れ、バルセロナやローマで CRO 職を担っています。
その後、2022年4月1日付でユベントスに復帰。スタッフ部門長として CEO に報告する役割だったため、“現在の上層部が全く知らない人物ではない” ことが特筆事項と言えるでしょう。
ユベントスの経営的な動きとしては「スポーツ・ディレクター探しに本腰を入れる」ことになるはずです。ケルビーニ FD に(巻き添えの形で)職務停止処分を科されてしまうとクラブ運営に支障が出るため、公認候補の目星を付けておく必要があるからです。
その際の条件は「スポーツ・ディレクターの『肩書き』で満足する有能な人物であること」が新たに加わったと言って問題ないでしょう。ユベントスのクラブ上層部の変革にも注目です。