ユベントスは公式サイト上で11月23日に予定されていた2022年度の株主総会を12月27日に延期すると発表いたしました。クラブが会計問題で揺れていることが理由と言えるでしょう。
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ユベントスは「7月1日から翌年6月30日までの会計年度」を採用しており、2022年の株主総会では「2021年7月1日から2022年6月30日までの決算内容」の是非が問われる予定です。
例年だと10月末に株主総会が開催され、11月には IR がクラブの公式サイト上にアップされる流れです。
ところが本年度は『交換トレードによる移籍金の水増し疑惑』が浮上。イタリア国家証券委員会(Consob)が「不正会計疑惑の調査」を行うなど株主から疑惑の目が向けられることは避けられない状況でした。
ユベントスの株式は親会社(でアニェッリ家が支配する) Exor が 70% 弱を支配しているため、株主総会を開いてしまえば議決は通ります。
しかし、“強行採決” をしてしまうと「スポンサー離れ」は避けられません。
経営状況が思わしくないユベントスにとってスポンサー離れは死活問題です。「株主に必要な情報を開示して内容を精査する時間を与えている」とアピールする経営上の狙いが延期の理由でしょう。
サッカークラブの経営で肝となるのは「ピッチ上での成績」です。「ピッチ上での成績」が “原資” となり、イメージ戦略など「世界市場を見据えたブランド戦略」が力を発揮するのです。
過渡期を迎えているユベントスが「ピッチ上での成績」を安定して残す礎を構築することができるのかに注目です。