ユベントスは公式サイト上でクラブの取締役会が「最大4億ユーロの増資」の提案を承認したと発表いたしました。10月末に予定されている株主会議での承認を得て、増資による経営再建計画が本格化する見通しです。
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コロナ禍で売上高の大幅減に直面したユベントスは6月30日の取締役会で増資を提案。7月末には主要金融機関との間で引き受け前の契約を締結しており、現地8月25日に開催された取締役会で増資が承認されました。
内容は普通株式の新規発行による増資で、金額は最大4億ユーロとなっています。
今後は今年10月末に行われる株主総会での「増資を承認した取締役会の決定に対する議決」を経て、増資が実行へと移される流れとなります。なお、ユベントスの親会社である EXOR が増資を支持していますので株主総会が荒れることはないでしょう。
世界中のほぼ全クラブが経済的な苦境に直面しているため、どのクラブも「再建」とは切っても切れません。
- 経済面および財政面でのバランスの統合
- スポーツ面での競争力の維持
- ユベントスのブランド認知度の向上
ユベントスの中長期計画で言及されているのは上述の3点ですし、パラティーチ CFO の時代に “散財” したことで積み重なった赤字分の払拭を並行して進める必要があることも事実です。
1年ほどでクラブを取り巻く経営環境が劇的に好転することはないでしょう。そのため、今シーズンは「クラブ再建に向けた土台作りが上手く進行しているか」が最大の評価指標となるはずです。
ピッチ上でヨーロッパのトレンドに対応しつつ、その中でユベントスというクラブの独自色をどのように打ち出そうとするのかに注目です。