『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、モラタ選手の去就を巡るユベントスとアトレティコ・マドリードの駆け引きが継続しているとのことです。選手を含む “少なくとも3者” の利益が絡むため、有効な打開策が見当たらない状況となっています。
モラタ選手を取り巻く状況は以下のとおりです。
- アトレティコ・マドリード
- モラタと2023年夏までの現行契約
- 3500万ユーロの買取オプションの行使が理想
- ユベントス
- モラタを引き続きチームに留めたい
- 2000万ユーロを費やしており、追加支出に消極的
- モラタ選手
- 家族のことを踏まえてイタリアでのプレーを希望?
- スペイン代表(= エンリケ監督)
- モラタを「CF の1番手」として評価
アトレティコは「(モラタ選手をチェルシーから費やした移籍金の)減価償却費の問題」で買取オプションに付随した金額を希望しています。しかし、ユベントスはその金額だと費用対効果が見合わないため、オプションの行使は見送っています。
アトレティコとユベントスの双方が合意をすれば『モラタ選手の希望』は満たされると予想されるものの、ビジネスであるために交渉が暗礁に乗り上げていることが実情です。
ユベントスは「ケーン選手の譲渡」を打診したと報じられましたが事態は動かず。これはアトレティコの現場を預かるシメオネ監督から良い返答が得られなかったのでしょう。
一方のアトレティコは「モラタ選手との契約を1年延長した上でレンタル料1000万ユーロでの期限付き移籍」を打診したと報じられましたが、即座にトーンダウンしました。こちらはユベントスの経営側が負担の重さを嫌ったからでしょう。
現状はラビオ選手やザカリア選手など “シメオネ監督が好みそうな中盤 MF” との交換トレードによる局面の打開が報じられる状況となっています。
ただ、アトレティコはチェルシーに期限付き移籍をしていたサウール選手が戻って来るため、中盤 MF は「獲得よりも放出」に重きが置かれるはずです。したがって、ラビオ選手などは『有効なカード』とはならないと思われます。
現状はモラタ選手がプレミア勢からのオファーを固辞しているとのことですが、あまりに長期戦になると選手側の心変わりが起きる可能性があります。ユベントスにとっての状況が良いタイミングで譲歩を引き出すことができるのかに注目です。