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【試合展開】 2019/20 プレシーズン・マッチ(ICC 2019) アトレティコ・マドリード対ユベントス

 スウェーデンで行われたプレシーズン・マッチ ICC 2019 はジョアン・フェリックス選手の勝ち越しゴールでアトレティコ・マドリードが 2-1 でユベントスを下しました。

画像:一時は同点となるゴールを決めたケディラ

 試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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画像:ICC 2019 - アトレティコ・マドリード対ユベントス(前半開始時)
表1:先発メンバー(ICC 2019 アトレティコ・マドリード戦)
  Atletico Madrid
[4-4-2]
Juventus
[4-3-3]
GK 13: オブラク 1: シュチェスニー
DF 23: トリッピアー
2: ヒメネス
15: サビッチ
12: ロディ
2: デ・シリオ
4: デ・リフト
3: キエッリーニ (C)
12: A・サンドロ
MF 7: ジョアン・フェリックス
14: ジョレンテ
8: サウール
6: コケ (C)
6: ケディラ
5: ピアニッチ
25: ラビオ
FW 9: モラタ
11: レマル
11: D・コスタ
21: イグアイン
7: ロナウド

 アトレティコのシメオネ監督は 4-4-2 を選択。両 SB と 右サイドの MF に新加入選手を起用する布陣で試合を迎えます。

 対するユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。こちらはアジア・ツアーに帯同できなかったキエッリーニ、A・サンドロ、ケディラ、D・コスタの4選手を先発に起用する陣容で試合に臨みます。

 

 試合は速いパススピードでボールを動かすユベントスがポゼッションを高めた試合運びでリズムを掴む。まずは11分に右 CK からファーに走り込んだキエッリーニが左足ボレーで合わせるが、シュートはオブラクがストップ。

 ユベントスのパスワークとD・コスタの個人技に翻弄されていたアトレティコは22分に左サイドからコケが入れたクロスから混戦が発生させて決定的なシュートを放つも、これはキエッリーニが身体を張ったクリアで防ぐ。

 勢いに乗ったアトレティコは24分に右サイドのトリッピアーが入れたクロスを左に回っていたジョアン・フェリックスがデ・シリオの背後から一気に前に出てボレーシュートでシュチェスニーに牙城を破ることに成功。アトレティコが1点を先行する。

 対するユベントスは29分にラビオのロングシュートが DF に当たった跳ね返りをピアニッチが素早く回収し、ケディラに託す。これをケディラが振り向きざまのシュートをゴール左下に決め、ユベントスが同点に追いつく。

 しかし、アトレティコは33分にレマルがロングフィードを供給。これがデ・シリオとデ・リフトの間から動き出したジョアン・フェリックスにぴたりと合い、ダイレクトボレーで再びアトレティコが1点を先行する。

 アトレティコが1点のリードで迎えた後半の立ち上がりはユベントスが立て続けにチャンスを掴む。47分のD・コスタのシュートは右ポストに嫌われ、50分のイグアインのシュートは枠を捉えない。

画像:ICC 2019 - アトレティコ・マドリード対ユベントス(60分過ぎ)

 60分過ぎまでに両チームともに先発選手の半数を入れ替え、選手の並びは上図のようになる。

 追いつきたいユベントスだったが、ピアニッチが下がったことで中盤の構成力が低下。個人技頼りが強くなる中で72分以降は下図の陣容で同点を目指して攻め立てる。

画像:ICC 2019 - アトレティコ・マドリード対ユベントス(72分以降)

 攻撃を牽引したのはディバラ。75分にボレーシュートで枠を捉えると、78分にもエリア内からシュート。これは相手 DF の腕に当たって勢いが削がれたことで GK オブラクが何とかゴールを死守する。

 85分にはディバラに決定機が訪れたが、これも相手 DF が身体を張ったブロックで同点ゴールとはならず。結局、試合は 2-1 で終了。ユベントスは守備面での課題が浮き彫りとなる試合となった。

 

【寸評】

 収穫と課題が浮き彫りになった試合でした。主な項目は以下のとおりです。

  • 収穫
    • D・コスタの存在感が突出
    • ケディラが “サッリボール” に対して合格に値する適応性を見せる
    • ピアニッチが『4番』として試合をコントロール
    • ディバラは『偽9番』として十分に機能する
  • 課題
    • DF 陣の守備力が脆弱(特に前半組の右サイド)
    • ロナウドの左サイドでの突破力

 フロント陣にとっては「頭痛が激しくなる試合結果」となってしまいました。なぜなら、いずれも課題も軽視できるものではないからです。

 ロナウド選手はボールを持ち上がれるも、1対1での仕掛けで突破するまではできていません。これは「カットインからのシュートが最大限の警戒をされているため」です。結果的にゴールから遠ざかるのですから、ストレスを溜め込むことでマイナス面が強く現れることになるでしょう。

 また、ケディラ選手が “出色の活躍” を見せたこともフロント陣にとっては「完全な誤算」のはずです。放出の最有力候補が「レギュラー争いをする選手を凌駕する内容」だったのですから、引導を渡すという判断は反発を招くリスクがあるからです。

 

 DF ラインの連動は反復練習で精度を高めることができます。そのため、「どの選手で精度を高めていくか」が注目点になるでしょう。ジョアン・フェリックス選手によって浮き彫りになった課題をどのように取り組んでいくことになるのかに注目です。