2021/22 セリエA第30節サレルニターナ戦はディバラ選手とヴラホビッチ選手のゴールでユベントスが 2-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [3-5-2] |
US Salernitana [4-2-3-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 55: セペ |
DF | 2: デ・シリオ 4: デ・リフト 3: キエッリーニ (C) |
30: マッツォッキ 23: ギェンベール 17: ファシオ 3: ルッジェーリ |
MF | 11: クアドラード 5: アルトゥール 6: ダニーロ 25: ラビオ 17: ペッレグリーニ |
18: L・クリバリ 16: ラドバノビッチ 21: ゾルテア 9: ボナッツォーリ 88: ペロッティ |
FW | 10: ディバラ 7: ヴラホビッチ |
11: ジュリッチ (C) |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。キエッリーニ選手が先発に復帰し、ロカテッリ選手の不在はダニーロ選手のレジスタ起用で対応。前線はディバラ選手とヴラホビッチ選手の2トップで試合に臨みます。
対するサレルニターナのニコラ監督は 4-2-3-1 を選択。ジュリッチ選手とボナッツォーリ選手が縦関係の2トップを組み、両サイドからゾルテア選手とペロッティ選手がサポートする布陣で試合を迎えます。
試合が動いたのは5分。右サイドからクアドラードがグラウンダーのクロスを入れるとヴラホビッチはラストパスを選択。これをディバラが右足で止めてから素早く左足を振り抜き、ユベントスが先制に成功する。
ユベントスは13分にクアドラードのクロスを左サイドで呼び込んだディバラがループシュートで狙うもクロスバーの上。22分にはペッレグリーニのフィードに反応したディバラが抜け出してヴラホビッチにラストパス。だが、トラップが流れたヴラホビッチのシュートは GK セペに阻まれる。
それでも29分にダニーロの攻撃参加からデ・シリオが右サイドの深い位置からクロスを入れると、中央でヴラホビッチが高い打点でヘディングシュートを決めてユベントスのリードは2点に拡大する。
対するサレルニターナは30分に右サイドからのパスを受けたボナッツォーリが素早く左足を振り抜いたが、ボールは枠のわずかに右を通過。前半はホームのユベントスが2点のリードを持って折り返す。
後半は右サイドから組み立てようとするユベントスの横パスからのボールロストが頻発し、サレルニターナのショートカウンターを浴びる展開が続く。
しかし、ユベントスは62分にモラタのカウンターで得た右 CK からデ・リフトが右足でシュートを放ったが、これは GK セペの正面。
一方のサレルニターナは66分にファシオの持ち上がりからジュリッチが落としてゾルテアが狙うも CK。この直後にはベルディが左足で狙うも、今度は GK シュチェスニーが好セーブ。
ユベントスは73分にデ・シリオのクロスに中央に詰めたペッレグリーニが頭で合わせたがシュートはクロスバーの上。サレルニターナは直後の74分にベルディのクロスをジュリッチが落としてボナッツォーリが左足ボレーを枠に飛ばしたが、これも GK シュチェスニーが立ちはだかる。
その後は消耗戦の様相を呈して来たが、両チームともにスコアを動かせずに試合終了のホイッスル。試合は 2-0 で終了し、ユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
前半は傍観者だったが、後半はボナッツォーリのシュートを好セーブで阻むなど自らのパフォーマンスでクリーンシート達成に貢献した。
DF: デ・シリオ 6.5
3バックの右を担当し、機を見た攻撃参加で厚みももたらす。チーム2点目のアシストで右サイドからのクロスでも計算できることを示した。
DF: デ・リフト 6.5
ジュリッチとのフィジカルバトルを苦にせず、中央のスペースを封鎖。両サイドから相手 DF の背後を狙う選手を走らせるロングフィードを出すなど普段とは違った選択肢も撮っていた。
DF: キエッリーニ 6.0
前半のみの出場だったが、チームのプレー内容は非常に良かった。得意の持ち上がりも効果的だった。
WB: クアドラード 6.5
中盤のサイドから中央まで様々なポジションでチームのためにプレーした。後半の立ち上がりは自陣での横パスが相手に渡ってしまうミスはあったが、キックの精度を活かしたチャンスメイクによる貢献度は高かった。
MF: アルトゥール 6.0
最前線にまで顔を出すインサイドハーフの役割を遂行。ダニーロと役割を交換する柔軟性も示した。今後はダニーロが示した良い部分を盗めるかが鍵になるだろう。
MF: ダニーロ 6.5
羅針盤として中央での基準点となっていた。レジスタとして周囲の MF 陣との連携は成熟を図る必要はあるものの信頼は既に勝ち取っていることに加え、“読み” や “指示” を活かした良いプレーができていた。
MF: ラビオ 6.0
左サイドでバランスを取り、レジスタのダニーロを上手くサポート。フリーランニングやミドルシュートなど仕事を着実に遂行した。
WB: ペッレグリーニ 6.0
イエローカードを受けたことは残念だったが、左サイドで攻守両面で献身的にプレー。攻撃参加時にはペナルティーエリアの中央にまで進出して枠内シュートを放つなど積極性を示した。
FW: ディバラ 6.5
去就問題で揺れる中、最初の決定機で結果を残す。また、左右のハーフスペースを起点にロングフィードに反応したスプリントから決定機を創出するなど持ち味を発揮していた。
FW: ヴラホビッチ 7.0
ディバラへのアシストに加え、自らも追加点を奪取。ディバラからのお返しのパスを活かし切れなかったことは改善点だろう。後半もゴールを狙い続けたが、こちらは結果に結び付かなかった。
【交代選手など】
DF: ルガーニ 6.0
46分からキエッリーニとの交代で出場。最初のプレーは硬さが見られたが、その後は落ち着いたプレーでチームのために身体を張り続けた。
FW: モラタ 5.5
ディバラに代わって58分から出場する。3点目を奪って試合を終わらせることが期待されたものの、チームが前半に見せていた活力を取り戻す働きはできなかった。
MF: ベルナルデスキ 5.0
アルトゥールとの交代で70分から出場する。ピルロ監督時代を彷彿させる幽霊のような状態でピッチ上を彷徨い続けていた。
FW: ケーン ー
90分にヴラホビッチとの交代で出場。
MF: ミレッティ ー
クアドラードとの交代で90分から出場し、セリエAでのデビューを果たす。中盤でボールを味方にシンプルに託すことができていた。
アッレグリ監督 6.0
前半を2点リードで折り返した結果は素晴らしいが、相手が前線からプレスを積極的にかけて来た後半開始の状態を早期に脱する術を確立できていないことは反省点だろう。“チーム・アッレグリ” も査定の対象となり、場合によってはスタッフ陣の入れ替えは断行されるべきだ。
アイロルディ主審 5.5
ルガーニのハンドはクリアを試みたプレーでの跳ね返りだから PK の対象にはなり得ない。一方で他の接触プレーへの判定はかなり雑だった。審判員の評価は下がることになるだろう。