2021/22 セリエA第32節カリアリ戦はJ・ペドロ選手のゴールでカリアリが先行するも、ヴラホビッチ選手の決勝ゴールでユベントスが 1-2 の逆転勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Cagliari Calcio [3-5-2] |
Juventus FC [4-4-2] |
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GK | 28: クラーニョ | 1: シュチェスニー |
DF | 15: アルターレ 66: ロバート 44: カルボーニ |
6: ダニーロ 4: デ・リフト 3: キエッリーニ (C) 17: ペッレグリーニ |
MF | 12: ベッラノーバ 14: デイオラ 8: マリン 29: ダウベルト 22: リコヤニス |
11: クアドラード 28: ザカリア 5: アルトゥール 25: ラビオ |
FW | 10: J・ペドロ (C) 30: パボレッティ |
10: ディバラ 7: ヴラホビッチ |
カリアリのマッツァーリ監督は 3-5-2 を選択。パボレッティ選手とJ・ペドロ選手が2トップを組み、ロバート選手を中心にした最終ラインで試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。ディバラ選手とヴラホビッチ選手が2トップを組む予想されたフォーメーションで試合に臨みます。
試合はユベントスがボールを保持する展開で始まるが、先にスコアを動かしたのはカリアリ。11分にマリンがディバラからボール奪取に成功して右サイドをドリブルで持ち上がり、ラストパスを受けたJ・ペドロがミドルを決めてカリアリが先制する。
追いかけるユベントスは19分にダニーロの低い弾道のクロスにニアで飛び込んだザカリアが右足を伸ばして合わせたが、GK クラーニョがストップ。
23分にはディバラの右サイドからのクロスが GK クラーニョがパンチングでクリア。これを回収したペッレグリーニがミドルを突き刺したが、ラビオの左手に当たって恩恵を得たと VAR で判定され、ゴールは取り消されてしまう。
ユベントスは35分にクアドラードの FK がダウベルトに当たって跳ね上がったボールが落ちて来たところをディバラが狙うも、シュートは GK クラーニョの正面。
このまま前半終了かと思われた45分にユベントスは左サイドから仕掛けたクアドラードのミドルシュートが枠を捕らえる。これが GK クラーニョが横っ飛びセーブで CK に逃れたが、この CK の流れからデ・リフトが頭で合わせて 1-1 で前半を折り返す。
後半は勝ち越したいユベントスが攻め続ける。49分にキエッリーニのフィードに反応したディバラが狙うも、シュートはクロスバーの上。
66分には右サイドから仕掛けたクアドラードが切り返しからラストパスを送るが、中央のヴラホビッチには合わず。68分にはラビオのスルーパスに反応したヴラホビッチが左45度から狙ったが、シュートはサイドネット。
74分にはベルナルデスキの縦パスを受けたディバラからのラストパスを受けたヴラホビッチがペナルティーエリア内での細かいステップから右足シュートを放つも GK クラーニョがストップ。
試合が動いたのは直後の75分。ディバラのスルーパスに反応したヴラホビッチがゴールやや右から左足で押し込むことに成功し、ユベントスが逆転に成功する。
カリアリは交代選手を駆使して勝点1を取りに行く姿勢を示すものの、GK シュチェスニーを脅かすほどの決定機を作り出せずに試合終了のホイッスル。先制を許したユベントスが 1-2 で勝利し、勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
J・ペドロのミドルは止めようがなく、それ以外は枠内シュートで脅かされることはなかった。
DF: ダニーロ 6.0
攻撃時には右 CB としてバランスを取り、機を見た攻撃参加で厚みを加える。守備での安定感も示した。
DF: デ・リフト 7.0
中央でカリアリの2トップに決定的な仕事をさせず、前半の内にスコアを振り出しに戻す貴重な同点ゴールを叩き込む。素晴らしいパフォーマンスだった。
DF: キエッリーニ 6.0
主将としてチームを統率。フラストレーションを溜め込むヴラホビッチに声をかけるなどプレー以外の面でも周囲への気配りを怠らなかった。
DF: ペッレグリーニ 6.5
セリエAでの実績を重ねた古巣を相手に攻守両面で成長した姿を見せる。審判団によってゴールを盗まれてしまったことが悔やまれる。
MF: クアドラード 6.5
右サイドを主戦場に時には左サイドにも顔を出し、縦への突破力でチャンスを演出。デ・リフトの同点ゴールをお膳立てするなど記録に残る結果も出した。
MF: ザカリア 6.0
ファールになる前提でハードタックルを仕掛けるカリアリの戦法にやや苦戦。それでも忍耐強く最後まで身体を張り続けた。
MF: アルトゥール 6.0
中盤でボールを散らし、ペナルティーエリア内に走り込むフリーランニングなどプラス・アルファの仕事も担っていた。前線の FW 陣との連携が成熟すれば、得点に関与する機会が向上することだろう。
MF: ラビオ 6.0
ペッレグリーニとの連携で左サイドから効果的な崩しに関与する。ハンドでゴールを取り消される原因とされてしまったが、脇を閉めた状態で上腕部に当たったプレーをハンドと判定されるのは厳しすぎだ。
FW: ディバラ 6.0
前半は安易なボールロストから失点を招き、シュートは枠に飛ばないなど散々と言える出来だった。最後にヴラホビッチへの縦パスを通して帳尻を合わせたものの手放しで称賛されることはないだろう。
FW: ヴラホビッチ 6.5
潰れ役としてのプレーが続き、周囲との連携も噛み合わずにフラストレーションを溜め込む試合だったが決勝ゴールで報われた。周囲の味方がヴラホビッチの動きに合わせられるかが課題だ。
【交代選手など】
MF: ベルナルデスキ 6.0
ラビオとの交代で68分から出場。左アタッキングハーフの役割を引き継ぎ、卒なくプレーした。
FW: ケーン ー
ディバラに代わり、81分から出場する。ヴラホビッチとは双方がプレー選択に対する齟齬があり、どちらも単騎で脅威は限定的だった。
DF: ボヌッチ ー
86分にクアドラードとの交代で出場。3バックの中央に入り、逃げ切り勝利を狙うチームに貢献した。
アッレグリ監督 6.0
ボールを保持して自分たちから仕掛けるスタイルを継続したが、煮え切らない試合内容だった。収穫はビハインドから逆転勝利を手にしたことであり、反省点はディバラの軽率なミスでビハインドを背負ったことだ。1つずつ改善していくしかないだろう。
キッフィ主審 5.5
ラビオのプレーをハンドと判定するのであれば、左腕を切り落とす必要が出てくる。肉弾戦に持ち込みたいカリアリが望む判定基準だったが、負傷リスクが高いことを考えると容認は望ましくない判定基準だった。