『スカイ・イタリア』によりますと、バルセロナのスアレス選手の獲得を狙うユベントスですが、パスポートの問題で滞りが生じているとのことです。
ユベントスは「イタリア国外から非 EU 圏選手の獲得可能枠」の今季分は消費済みですから、予想以上に時間を要することになるでしょう。
ユベントスがスアレス選手を今夏に獲得する際に厄介となっているのは「スアレス選手がイタリアでは『EU 圏内選手』と見なされないこと」です。
スペインでは “スアレス選手の妻” がイタリア国籍を保持しているため、スアレス選手を外国人枠に登録する必要はありません。しかし、イタリアの外国人選手枠はスペインとは異なり、「イタリア国外から獲得する選手」に適用されます。
セリエAのチームは「1シーズンにイタリア国外から『EU 圏外のパスポートを持つ選手』を2人まで獲得できる」との規定があり、ユベントスはアルトゥール選手とマッケニー選手を獲得する際に使っています。
(注:EU 圏外選手がイタリア国外に移籍した場合は1枠追加されるという例外はある)
だから、“EU 圏内のパスポートを持たないスアレス選手” の獲得に支障が出ているのです。
ただ、スアレス選手は妻がイタリア国籍を保持しているため、最も簡単なイタリア語の試験に受かることでイタリア国籍が取得可能です。この条件を満たせば、イタリアでの外国人枠の規定に抵触することはありません。
だから、「語学試験を来週中には受ける」との報道がイタリアのメディアから出ているのです。
ウルグアイ国籍のみを持つ現状のスアレス選手を獲得しても、登録できないことが濃厚です。そうなってしまうと冗談では済まないため、『イタリア側での登録上の懸念』が払拭されない限りはユベントスが本格的に動く可能性は低いと思われます。
バルセロナが要求する移籍金が多額である場合は獲得交渉が破談に終わる可能性はあるものの、まずは『パスポート問題』が片付かない限りはユベントスが今夏にスアレス選手を獲得するメリットはありません。
どのような結末となるのかに注目です。