『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、新型コロナウイルスの蔓延によって延期となった 2019/20 セリエA第26節ユベントス対インテル戦が3月9日(月)に開催となる可能性があるとのことです。状況を説明することにしましょう。
■ 現状では第27節の5試合が延期(か無観客試合)になる可能性大
まず、イタリアは現地3月1日にジュゼッペ・コンテ首相が新型コロナウイルスに対する閣僚令(D.P.C.M.)に署名。これにより、エミリア=ロマーニャ州・ロンバルディア州・ベネト州で開催するスポーツイベントは無観客のみが許可されています。
コンテ首相が署名した DPCM の効力は現地3月8日(日)まで。その間に予定されているセリエAの試合は下図に示す5試合です。
ユベントスの第27節はアウェイのボローニャ戦ですが、8日の開催予定のため、観客を入れることはできません。また、ボローニャは「全26節を消化済み」のため、“ドル箱” であるユベントス戦の「順延」を要望するでしょう。
そのため、ユベントスは3月8日に予定されていた公式戦が空白になることが有力な状況なのです。
■ 月曜日の3月9日にイタリア・ダービーを開催する説が流れる理由
仮に、第27節のボローニャ対ユベントス戦が延期となった場合、イタリア・ダービーを消化する日程的なメリットが発生します。
- 対戦が日程的に可能
- 両チームが未消化試合を1試合減らせる
- ユベントス: 2 → 1 (残・ボローニャ戦)
- インテル: 3 → 2 (残・サンプドリア戦、サッスオーロ戦)
- シーズン最終盤の日程を少し緩和できる
イタリアで新型コロナウイルスの猛威が3月の第1週で収束するかは不明ですが、試合を消化できるなら消化したいところです。トリノのあるピエモンテ州では制限が解除されていますから、開催する理由にはなるでしょう。
開催日が週末ではなく月曜日になっている理由は「3月8日(日)まではロンバルディア州在住者はアウェイ戦の観戦に行くことが禁じられているから」です。
しかし、9日(月)開催であれば、『3月1日の首相令』は失効しています。『3月8日の首相令』で「3月15日(日)までロンバルディア州在住者はアウェイ戦の観戦に行くことを禁じる」となっていなければ、チケット保有者は通常どおりに観戦することが可能です。
そのため、現実的な妥協案としてメディアが可能性を指摘する記事を掲載したのでしょう。
第27節の開催が決定するのは3月4日(水)に予定されているレガ・セリエAの臨時総会の結果を待つ必要があります。どのような決断が下されるのかに注目です。