セリエAが 2019/20 シーズン前半戦の日程を終えて冬季休暇期間に入りましたので、ユベントスに所属する選手が前半戦で記録した出場時間をグラフ化してサッリ監督の起用の傾向を確認することにしましょう。
■ ボヌッチ、ピアニッチ、ロナウドの3選手が主軸
まず、レギュラーの立場で 2019/20 シーズンを迎えた選手の出場時間をグラフにしたものが以下です。
出場率が 70% 前後の選手はレギュラー格と言えるでしょう。その中でもボヌッチ、ピアニッチ、ロナウドの3選手は出場率が抜け出ています。
サッリ監督は彼ら3選手を主軸選手と位置づけ、重宝していることが見て取れます。
問題なのはボヌッチ選手とロナウド選手が戦術的に合わないことでしょう。ボヌッチ選手は「DF ラインを低く設定する『堅守速攻型』のチーム」で力を発揮します。一方でロナウド選手は「DF ラインを高く設定する『ポゼッション型』のチーム」で活きる選手です。
クラブの悲願となっているチャンピオンズリーグを制覇するためには中途半端な状況を回避することが必要不可欠です。この部分が後半戦の課題となるでしょう。
■ 控え組の立場は十人十色
今シーズンの開幕を控え選手の立場で迎えた選手の出場時間をグラフ化すると以下のようになります。
開幕時の序列を覆すことに成功したのはベンタンクール、クアドラード、ディバラの3選手。いずれの選手も出場時間率で 50% を超えており、戦力として計算されていると言えるでしょう。
デミラル選手とラビオ選手の2人は前半戦終了に向けて出場時間を伸ばしています。両選手ともにチーム内での地位を高めていますので、シーズン後半戦での起用方法が注目点になります。
一方で、ルガーニ選手やエムレ・ジャン選手など出場時間が極端に少ない選手は1月の移籍市場でチームを離れる可能性が高い状況です。余剰人員を抱えているため、選手層をスリム化することが課題になると予想されます。
2019/20 シーズン後半戦にどの選手がポジションを掴むことになるのかに注目です。