サッスオーロは公式サイト上でユベントスから DF のロジェリオ選手とピネッリ選手(プリマベーラ所属)をそれぞれ完全移籍で獲得したと発表いたしました。なお、移籍金の額は現時点では公表されていません。
ロジェリオ選手は1998年1月生まれの21歳。左利きの SB で 2016/17 シーズンはユベントス・プリマベーラでプレーし、2017/18 シーズンからはサッスオーロのトップチームに期限付き移籍で在籍していました。
2017/18 シーズンの第30節に左サイドでのポジションを得ると、そのままレギュラーとして君臨。2018/19 シーズンはデ・ゼルビ監督の下でリーグ戦33試合(先発は29試合)に出場し、1ゴール1アシストの成績を残しています。
サッスオーロからは「ロジェリオ選手(とピネッリ選手)を完全移籍で獲得した」との発表がありますが、ユベントス側からの発表は現時点ではありません。おそらく、発表は移籍市場が閉まるまで発表はないと思われます。
その理由は「カンセロ選手の売却」で得る予定だった移籍金を「ロジェリオ選手らの売却」で賄った可能性が高いからです。
- 当初の計画
- カンセロの放出: 約6000万ユーロ
- 実際の錬金術
- オルソリーニ: 1500万ユーロ
- スピナッツォーラ: 2950万ユーロ
- ロジェリオ(+ピネッリ): ?万ユーロ
ユベントスが6月30日までに確保する必要があったと見られている売上高は「カンセロ選手の売却益」で確保できると見られていました。要求額は「6000万ユーロ」と報じられていましたので、これが “ノルマ” だったのでしょう。
ただ、カンセロ選手の売却がストップしたことで、方針転換が強いられることになりました。
『プランB』として売却された(と思われる)のはオルソリーニ、スピナッツォーラ、ロジェリオの3選手。ロジェリオ選手を除く2選手の売却で得た移籍金が4450万ユーロですから、ロジェリオ選手の移籍金は「1550万ユーロ」ではないかと考えられます。
21歳の現時点でセリエAではレギュラーとして1年半のプレー経験を持つ左 SB ですから、移籍金の額は適正範囲と言えるでしょう。しかし、ユベントスは移籍金について口を閉ざすはずです。
なぜなら、ペッレグリーニ選手を「2200万ユーロの移籍金」で獲得してしまっているからです。
“ペッレグリーニ選手をさらに1年成長させた状態のロジェリオ選手” を「ペッレグリーニ選手の獲得費以下で放出した」となれば、フロント陣の批判は避けられません。
ですから、ユベントス側は「触れない」という選択をすると思われます。
なお、ロジェリオ選手とともにプリマベーラ所属のマッテオ・ピネッリ選手の保有権もサッスオーロに譲渡されています。
ピネッリ選手は2001年生まれの18歳。右サイドバックなどで起用されている選手で、サッスオーロは右 SB のリロラ選手が退団に言及しており、将来の後継選手として白羽の矢が立ったのだと考えられます。
ロジェリオ選手の完全移籍が「デミラル選手の獲得」に向けた布石となっているのか。ユベントスとサッスオーロ間での選手移籍に関する動きに注目です。