『コリエレ・デッロ・スポルト』によりますと、ユベントスがポグバ選手かミリンコビッチ=サビッチ選手の獲得にかなり熱心になっているとのことです。ただ、獲得後のポジションに問題があるため、現状では噂話と言わざるを得ないでしょう。
■ 足元の技術と高さを兼ね備えた MF は現有戦力にいない
ポグバ選手やミリンコビッチ=サビッチ選手の名前が盛んに出ている理由は「ユベントスの現有戦力にはない魅力を持っているから」と言えるでしょう。
両選手ともに「足元の技術に優れ、高さ(とフィジカル)を兼ね備えた MF」だからです。そのため、中盤 MF の底上げを目的に獲得に乗り出しても不思議ではありません。
ただ、どちらの選手を獲得するにしても、多額の移籍金と高給が必要になります。それよりも問題となるのは「起用するポジションがないこと」でしょう。
■ 中盤 MF には “高給取り” が既に3選手も在籍している
2019/20 シーズンにユベントスとの契約を持つ MF と推定年俸は以下のとおりです。
選手名 | ガゼッタ紙 | トゥット紙 |
---|---|---|
ピアニッチ 『4番・10番』 |
650万ユーロ (2023年) |
650万ユーロ (2023年) |
ラムジー 『10番』 |
?万ユーロ (2023年) |
?万ユーロ (2023年) |
エムレ・ジャン 『8番(・10番)』 |
500万ユーロ (2022年) |
600万ユーロ (2022年) |
ケディラ * 『8番』 |
400万ユーロ (2019年) |
600万ユーロ (2021年) |
マテュイディ 『8番』 |
400万ユーロ (2020年) |
400万ユーロ (2020年) |
ベンタンクール 『万能型』 |
100万ユーロ (2022年) |
150万ユーロ (2022年) |
中盤センターで起用できる MF の上限は「3選手」ですが、ユベントスには中盤 MF に高給取りが現時点で3人(= ピアニッチ、ラムジー、エムレ・ジャン)がいるのです。
この状況でポグバ選手かミリンコビッチ=サビッチ選手を獲得すると、4-3-1-2 でラムジー選手をトップ下で起用しない限り、上述の3選手の中から少なくとも1選手はベンチ行きになります。
「推定年俸500万ユーロ超のベンチ要員」を抱える経営的な余裕はユベントスにはないはずです。
つまり、中盤 MF で “目玉補強” をするなら、「上記3選手の中から1選手を放出すること」が絶対条件なのです。それがセットで報じられない限りは「メディアの飛ばし記事」と言えるでしょう。
ユベントスは「センターバックの頭数が不足している現状」があるのです。これが最優先事項と言えるでしょう。ユベントスのフロント陣が補強が必要な DF 陣をどのように整備するのかに注目です。