スタディオ・アルテミオ・フランキで行われた 2018/19 セリエA第14節フィオレンティーナ戦はベンタンクール選手のゴールを皮切りに3得点をあげたユベントスが 0-3 で勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

ACF Fiorentina [4-3-3] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 1: ラフォン | 1: シュチェスニー |
DF | 4: ミレンコビッチ 20: ペッセージャ ![]() 31: ウーゴ 3: ビラーギ |
2: デ・シリオ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ ![]() 20: カンセロ |
MF | 24: ベナッシ 17: ベレトゥ 26: フェルナンデス |
16: クアドラード 30: ベンタンクール 14: マテュイディ |
FW | 25: キエーザ 9: シメオネ 8: ジェルソン |
10: ディバラ 17: マンジュキッチ 7: ロナウド |
フィオレンティーナのピオーリ監督は 4-3-3 を選択。キエーザ、シメオネ、ジェルソンの3選手が3トップを形成する陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督も 4-3-3 を選択。クアドラード選手を右インサイトハーフで起用し、前線の3トップのポジションによってはディバラ選手がトップ下に入る 4-2-3-1 にもシフトできる布陣で試合に臨みます。
試合はフィオレンティーナが積極的な入りを見せる。まずは2分に FK から最後はベナッシが強烈なシュート。しかし、これは枠の左へと外れる。
対するユベントスは15分にゴール正面で FK のチャンスを得るも、こちらはディバラが壁に当ててしまう。25分には右サイドを抜け出したデ・シリオからのクロスがスライディングをしたビラーギの手に当たって CK となるが、ユベントスが猛抗議。VAR は発動したが、主審オルサートの判定は覆らない。
すると、この判定で火が付いたユベントスは31分にベンタンクールがディバラとの縦のワンツーでエリア内まで侵入すると、ロナウドが右斜め前へと DF を引っ張った動きを活かして、左足でゴールに流し込んでユベントスが先制に成功する。
均衡が破れたことで、両チームが積極的にシュートを放ち相手 GK を脅かすが、どちらもゴールを奪うまでには至らない。
しかし、69分にユベントスは CK がクリアをされたところをクアドラードが頭で前に送ると、エリア内に残っていたキエッリーニが反応。右足で放たれたボレーシュートは相手 GK ラフォンに当たるも、強烈なスピンがかかっていたことでゴールに吸い込まれ、ユベントスがリードを2点差に広げる。
78分にはカウンターに出ようとしたフィオレンティーナからボールを奪取したカンセロがマンジュキッチに預ける。マンジュキッチが折り返したボールがフェルナンデスの右手に当たり、今度はユベントスに PK が与えられる。
この PK をロナウド左上に豪快に蹴り込み、リードは3点に広がる。結局、試合はこのまま 0-3 で終了。ユベントスはアウェイのフィレンツェで勝点3を獲得することに成功した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
シュートは正面でストップし、ビルドアップでも貢献。安定感のあるプレーでチームのクリーンシート達成に大きな役割を果たした。
DF: デ・シリオ 6.5
対面することが多かったキエーザに仕事をさせず、タイミングの良い攻め上がりで攻撃に関与。右サイドで良い印象を残すことに成功した。
DF: ボヌッチ 6.0
パスの判断ミスが見られるなど、内容としては不安定な部分が多かった。だが、身体を張るべき場面では身体を張ったプレーを見せた。
DF: キエッリーニ 7.0
高い集中力を保った守備力を披露し、チームを楽にする2点目を自らのボレーシュートで決めた。危機察知に優れた内容だった。
DF: カンセロ 6.5
風に苦労する場面もあったが、高い技術力を示してサイドで存在感を示した。ボール奪取でチームに貢献するなど守備の場面でも光った。
MF: クアドラード 6.5
ボックス・トゥ・ボックスの選手として右インサイドハーフでも計算できる選手であることを証明した。右サイドでのポリバレント性を持っていることは大きいと言えるだろう。
MF: ベンタンクール 6.5
中盤でバランスを取りつつ、チャンスと見るやディバラとの縦のワンツーでエリア内にまで侵入し、先制ゴールを奪取した。視野の広さを示す冷静さを見せており、この点も評価されるべきである。
MF: マテュイディ 6.0
チーム全体のバランスと攻め上がるカンセロのフォーローに惜しみのない労を費やした。目立ちはしないが、重要な役割を果たした。
FW: ディバラ 7.0
足りなかったのはゴールをいう記録上の結果だけ。密集でボールを呼び込み、マーカーを自力で剥がしてドリブルから決定的なパスを出すなど大きな存在感を発揮した。
FW: マンジュキッチ 6.0
ポストプレーや守備への献身性でチームに貢献。フィオレンティーナ守備陣から厳しいマークを受けたこともあり、決定機を手にすることはできなかった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 6.5
DF を引き連れてベンタンクールのシュートコースを作るなどチャンスメイクに汗をかき、自らシュートコースを作り出すなど相変わらずの存在感を発揮。PK はゴール左上に蹴り込むなど、技術力の高さを見せつけた。
【交代選手など】
FW: ベルナルデスキ ー
80分にロナウドとの交代で出場。右サイドを担当するも、試合が決したこともあり攻撃面でアピールすることはできなかった。
FW: ドウグラス・コスタ ー
クアドラードに代わって83分から出場する。ベルナルデスキと同様に印象に残るようなプレーはできず。4-4-2 の左アタッキングハーフという立ち位置での出場だった。
FW: ケーン ー
マンジュキッチとの交代で88分から出場機会を得る。ボールを有効に呼び込むことはできず、少し寂しい試合となった。
アッレグリ監督 7.0
難所であるアルテミオ・フランキで勝点3を獲得。両チームが積極的に相手ゴールを狙う中で複数得点・クリーンシートを達成したことは大きい。負傷者が出ている中で、上手く選手を起用することができている点も評価されるべき項目と言えるだろう。
オルサート主審 6.0
ビラーギのハンドは PK に値したのではなかろうか。リーグを盛り上げるために見逃したと批判されても、文句は言えないはずだ。ただ、結果的に試合後の勝点に影響を与えなかったことと全体的な判定が一定だったことは救いである。