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【採点】 2019/20 セリエA第22節 ユベントス対フィオレンティーナ

 2019/20 セリエA第22節フィオレンティーナ戦はロナウド選手のドッピエッタなどでユベントスが 3-0 で勝利しました。

画像:ドッピエッタの活躍でチームを牽引するロナウド

 先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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画像:2019/20 セリエA第22節 ユベントス対フィオレンティーナ
表1:先発メンバー(2019/20 セリエA第22節 フィオレンティーナ戦)
  Juventus
[4-3-3]
ACF Fiorentina
[3-5-2]
GK 1: シュチェスニー 69: ドラゴフスキ
DF 16: クアドラード
4: デ・リフト
19: ボヌッチ 画像:キャプテン
12: アレックス・サンドロ
17: チェッケリーニ
20: ペッツェッラ 画像:キャプテン
3: イゴール
MF 30: ベンタンクール
5: ピアニッチ
25: ラビオ
21: リロラ
24: ベナッシ
78: プルガル
18: ゲザル
29: ダウベルト
FW 11: ドウグラス・コスタ
21: イグアイン
7: ロナウド
63: クトローネ
25: キエーザ

 ユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。ベンタンクール選手とラビオ選手が中盤 MF として先発。前線はD・コスタ、イグアイン、ロナウドの3選手が名を連ねる布陣で試合に臨みます。

 対するフィオレンティーナのイアキーニ監督は 3-5-2 を選択。チェッケリーニ選手とイゴール選手が出場停止中の主力 CB に代わって先発出場し、キエーザ選手とクトローネ選手の2トップが攻撃を牽引する陣容で試合を迎えます。

 

 試合はゴール前でブロックを築くフィオレンティーナがカウンターからチャンスを手にする。まずは8分にスローインからキエーザが落とし、プルガルのシュートが枠を捉えるも、これはシュチェスニーがキャッチ。

 決定的なシュートを放てないユベントスを尻目にフィオレンティーナは22分に右サイドのクロスからベナッシが右足を振り、これをキエーザがヒールキックでシュートコースを変える。しかし、これはシュチェスニーが横っ飛びセーブで CK に逃れる。

 この CK からリロラの強烈なシュートが枠を捉えたが、これもシュチェスニーがストップ。

 一方のユベントスは37分にラビオが落としたボールをピアニッチがミドルシュート。これがペッツェッラの左手に当たり、VAR で PK を獲得。ロナウドがゴール左下に蹴り込み、ユベントスが1点を先制して前半を折り返す。

 後半はフィオレンティーナがベナッシのミドルシュートでユベントスゴールを脅かすも、54分のミドルは DF のブロックで CK に。63分にヴラホビッチからのパスを受けて放ったミドルは枠のわずかに左。

 ユベントスはその直後の64分にD・コスタが縦に抜け出してから入れた折り返しをイグアインが合わせるが、GK ドラゴフスキが何とかセーブ。69分には左 CK からフリーのデ・リフトがヘディングシュートを放つも、クトローネの腕に当たって防がれてしまう。

 それでも77分にディバラのパスを受けてペナルティーエリア内に侵入したベンタンクールがチェッケリーニに倒されて PK を獲得。これをロナウドがゴール左下に再び蹴り込み、ユベントスがリードを2点に広げる。

 守備ラインを押し上げられないフィオレンティーナに対し、ユベントスは91分にディバラの蹴った右 CK からデ・リフトが頭で合わせて決定的な3点目を奪取。試合はこのまま 3-0 で終了し、ユベントスが勝点3を獲得した。

 

 なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。

GK: シュチェスニー 6.5
 前半20分すぎに立て続けに訪れたセーブ機会で期待に応えてゴールを死守。相手に先手を渡さず終始試合を優位に進める上で重要な仕事を果たした。

DF: クアドラード 6.0
 右サイドでタイミング良くオーバーラップ。D・コスタのカットインを上手くお膳立てし、攻撃面で相手を押し込むことができていた。

DF: デ・リフト 7.0
 クトローネやキエーザに落ち着いて対処し、中央で攻撃の起点を作られることを許さず。最後は決定的な3点目を決め、良い形で試合を締めくくった。

DF: ボヌッチ 6.5
 一本調子なキエーザに助けられた部分もあったが、フィオレンティーナの元気な2トップを沈黙させる。相手のカウンターが不発だったこともあり、守備面での不味さが露呈せずに試合を終えることになった。

DF: アレックス・サンドロ 6.0
 左サイドのスペースを上手く活用し、攻撃のサポートを行って連続攻撃の起点となる。その一方で相手のリロラなどにもスペースを突かれ、攻撃の起点になるなどお互い様という状況だった。

MF: ベンタンクール 6.5
 攻撃の主体が置かれている右サイドでボールを引き出して周囲に散らし、自らもドリブルで持ち上がるなどのアクセントを加えた。スペースへの走り出しや PK 奪取など様々な仕事を遂行して存在感を発揮した。

MF: ピアニッチ 6.0
 中盤でボールを散らし、チームのバランスを整える。中央を固めるフィオレンティーナの前に効果的な縦パスを供給することに苦労したが、自らのミドルシュートで PK を獲得し、勝利に大きな貢献を果たした。

MF: ラビオ 6.5
 試合ごとにコンディションが上がっている様子が感じられる内容だった。持ち前の器用さだけでなく、裏のスペースへの抜け出しもタイミング良く行えており、ポジションを完全に自らのものにしそうだ。

FW: ドウグラス・コスタ 6.5
 右サイドのライン際でボールを引き出し、そこからの仕掛けでフィオレンティーナの守備ブロックを崩す。突破からのクロスでチャンスメイクを度々行っており、良いアクセントとなっていた。

FW: イグアイン 6.0
 中央で陣取ってフィオレンティーナの最終ラインを背負っていたが、それだけだった。64分の決定機でゴールを決めていれば評価されていただろう。得意のエリアをイゴールに消されて仕事をすることができなかった。

FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.0
 流れの中でシュートを打つ場面は徹底的に制限されたが、それも PK で2得点を奪取する精神力を見せた。左・中央・右とそれぞれの場所で適切な役割を果たしており、この部分はもっと評価されるべきだ。

 

【交代選手など】

FW: ディバラ 6.0
 67分にイグアインとの交代で出場。守備時にスプリントで戻ってタックルを敢行するなど状態の良さをアピール。ベンタンクールの突破を促すパスやデ・リフトへのアシストなど限られた時間の中で一定の結果を残した。

FW: ベルナルデスキ ー
 D・コスタとの交代で83分から出場する。ポジションをそのまま引き継ぐ形となるも、突破力などでインパクトを残すまでには至らず。現状の序列では EURO 出場が難しくなりつつあると言わざるを得ないだろう。

MF: マテュイディ ー
 ラビオに代わり、87分から出場機会を得る。試合を締める役割を期待されたため、目立ったプレーをすることはなく試合は終了した。

 

サッリ監督 6.0
 フィオレンティーナが籠城戦を選択し、持ち運べるカストロビッリが不在だったため、守備の懸念点にスポットが当たる試合を回避できたことは幸運だった。引いた相手を崩せたとは言い難く、フィオレンティーナの戦術ミスに救われてクリーンシートでの勝利を手にしたと言えるだろう。

パスクア主審 5.0
 PK の判定で物議を醸すことになるだろう。1点目の判定は妥当だが、ベンタンクールのプレーはダイブが疑われるものだったからだ。ただ、試合結果への影響が軽微なことは確かである。その点は救いであるものの、試合を上手くコントロールできているとは言えないレフリングだった。