2020/21 セリエA第32節パルマ戦は先制を許すもA・サンドロ選手のドッピエッタなどで逆転に成功し、試合は 3-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-4-2] |
Parma Calcio [4-3-3] |
|
---|---|---|
GK | 77: ブッフォン | 34: コロンビ |
DF | 13: ダニーロ 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 12: A・サンドロ |
16: ラウリニ 24: オソリオ 13: バーニ 3: ペッツェッラ |
MF | 16: クアドラード 30: ベンタンクール 5: アルトゥール 14: マッケニー |
8: グラッシ 15: ブルグマン 14: クルティッチ |
FW | 10: ディバラ 7: ロナウド |
98: マン 9: ペッレ 27: ジェルビーニョ |
ユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。クアドラード選手を MF で起用し、両サイドバックはブラジル人コンビを配置。前線はディバラ選手とロナウド選手の2トップで試合に臨みます。
対するパルマのダベルサ監督は 4-4-3 を選択。こちらはペッレ選手を1トップにマン選手とジェルビーニョ選手が両翼を担う布陣で試合を迎えます。
最初に決定機を得たのはユベントス。8分に左 CK の流れからディバラが中央にグラウンダーのクロスを送り、ロナウドが右足で合わせる。だが、シュートはゴールライン寸前でコロンビが辛うじてストップし、先制とはならず。
対するパルマは12分に左 CK からペッレが頭で合わせるもシュートは枠の右。高さで勝負できることを印象付ける。試合が動いたのは25分。パルマはジェルビーニョが倒されて得た FK をブルグマンが直接決めて1点を先制する。
ビハインドを背負ったユベントスは28分にディバラが個人技で強引に突破してミドルで狙うも、シュートは枠のわずかに上。
それでもユベントスは42分にクアドラードの右 CK をデ・リフトが頭で落とすと、こぼれ球をA・サンドロが左足トラップから豪快なシュートを突き刺し、1-1 の同点に戻して前半を折り返すことに成功する。
ユベントスは後半開始直後の47分にロナウドからの展開パスを受けたクアドラードが中央にクロスを入れるとディバラがヘディングで競る。これは届かなかったが、その背後に詰めていたA・サンドロが頭で押し込んで逆転に成功する。
この試合で初めてリードを許したパルマは64分に右 CK からフリーになっていたグラッシが強烈なヘディングシュートを放つが、これはアルトゥールがゴールライン上のダイビングヘッドでクリア。ユベントスは難を逃れる。
するとユベントスは68分にクアドラードが入れた左 CK にデ・リフトがニアで合わせて GK コロンビの守るゴールを破り、ユベントスのリードは2点に拡大する。
ユベントスはディバラとロナウドがそれぞれ得点機を1度ずつ手にしたものの、相手 GK の好守もあって4点目とはならず。それでもパルマの追撃弾を許すことなく試合はこのまま 3-1 で終了。2位ミランの敗戦もあり、チャンピオンズリーグ出場権争いに生き残ることとなった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
ブルグマンの FK は見送るしかなく、グラッシの決定的なシュートはアルトゥールに救われた。GK の仕事が少なかったのは事実だ。
DF: ダニーロ 6.0
ジェルビーニョとのマッチアップで相手を上手く制限。極端に目立ったプレーはなかったが堅実なプレーでチームに貢献した。
DF: ボヌッチ 6.0
ペッレに大きな自由を与えず復帰初戦を飾ることに成功。真価を問われるのは週末のフィオレンティーナ戦だろう。
DF: デ・リフト 6.5
セットプレーでの攻撃参加では脅威的で1ゴール1アシスト。一方で守備ではペッレに簡単に振り払われるなど脆さを露呈。手放しで称賛はできない内容だった。
DF: アレックス・サンドロ 7.5
左 SB 兼 WB が適任であることを再び示す試合となった。攻撃が最大の持ち味であることを考えると、クアドラードは MF で起用したいところだ。ボランチとしての展開力も機会は少ないながらも効果的だった。
MF: クアドラード 7.0
アシストキングとしての存在感を発揮し、結果も残す申し分のないパフォーマンスだった。シーズン最終盤に好調を維持しているのは心強い限りだ。
MF: ベンタンクール 6.0
技術的なミスはあったものの、それ以外の部分(積極性やダイナミズム)の部分で十分にカバーしていた。チームのために働いてくれる選手であり、どう活かすかは監督の腕次第だ。
MF: アルトゥール 5.5
アタランタ戦での散々なパフォーマンスを比較すると改善はされていた。ただ、評価のポイントが CK 時のゴールライン上でのクリアとなるようでは物足りない。シーズン最終盤で存在感をどれだけ発揮できるかが評価の分岐点だろう。
MF: マッケニー 6.0
両翼(クアドラードとA・サンドロ)からのクロスが期待できるため、ペナルティーエリア内への侵入役を担うことでチームに貢献。流れの中で決定機に関わる頻度が少なかったが攻守において持ち味は発揮していた。
FW: ディバラ 6.5
質の高いクロスや勢いを付けたドリブル突破など調子を取り戻しつつある。上位勢との直接対決で決定的な仕事ができるコンディションにあるかが注目点だ。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 5.0
先制の機会を逸したことは不運であり、責められない。ただ、壁の一員として飛ばずにブルグマンの FK が自らの頭上を通過してゴールとなったことへの批判は免れない。これが低評価の理由である。
【交代選手など】
MF: ラムジー ー
74分にマッケニーとの交代で出場。
MF: ラビオ ー
ベンタンクールに代わって74分から出場する。
MF: クルゼフスキ ー
74分にクアドラードとの交代で出場機会を得る。
FW: モラタ ー
84分にディバラとの交代で出場する。
FW: ベルナルデスキ ー
87分にアルトゥールとの交代で出場。新型コロナ陽性による隔離が終えたことで戦線復帰を果たした。
ピルロ監督 6.5
キエーザ不在時の形を整備し、結果を残せたことは評価できるポイントだろう。サイドを担当したクアドラードとA・サンドロはスタートポジションがキエーザよりも低い位置だ。得点も期待したいキエーザを起用した場合の微調整が上手く機能するかが今後の鍵を握っていると考えられる。
ジャコメッリ主審 6.0
良い意味で消えていた。得点に関しても疑義が呈されるような微妙な判定もなく粛々と公平な基準でジャッジが下されており、審判団として良い仕事をしていた。