金曜日に開催されたセリエA第28節ミラン戦はディバラ選手がラストプレーのPKを決めたユベントスが 2-1 で勝利し、ホームでの連勝記録を継続することに成功しました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
AC Malan [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 99: ドンナルンマ |
DF | 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 4: ベナティア 22: アサモア |
17: サパタ 29: パレッタ 13: ロマニョーリ 2: デ・シリオ |
MF | 5: ピアニッチ 6: ケディラ 23: ダニ・アウベス 21: ディバラ 20: ピアツァ |
80: パシャリッチ 23: ソサ 91: ベルトラッチ |
FW | 9: イグアイン | 7: デウロフェウ 70: バッカ 11: オカンポス |
ユベントスは 4-2-3-1 を継続。右SBにはバルザーリ選手が入り、クアドラード選手の代わりにダニ・アウベス選手が起用されます。マンジュキッチ選手が腹痛のため、急遽ピアツァ選手が先発というドタバタの中で試合に臨みます。
対するミランは 4-3-3 を選択。負傷から復帰したばかりのスソ選手はベンチスタートとなり、オカンポス選手が右ウィングで先発。右SBはサパタ選手がスライドし、デ・シリオ選手が左SBに入る形で試合を迎えます。
試合はホームのユベントスが押し込む展開でスタートする。4分、ダニ・アウベスからのクロスを上手くトラップしたピアツァが狙うも、ドンナルンマがセーブ。8分にもディバラが持ち上がり、最後はピアツァがシュートを打ったがポスト右に外れた。
24分にはピアツァが頭が落としたところをイグアインがエリア外から狙ったが、ドンナルンマのセーブに遭い、ユベントスは均衡を破ることができない。
それでも30分、ミランの縦パスをベナティアが奪い、前線へと駆け上がる。ボールはディバラからダニ・アウベスに渡り、中央にクロスが届けられると、オフサイドラインを破ったベナティアが胸トラップから右足で蹴り込み、ユベントスが先手を奪う。
しかし、前半終了間際にユベントスはミランにロングカウンターを許してしまう。パシャリッチへのくさびを潰すために前に出たボヌッチの背後にワンタッチでパスを通され、デウロフェウが持ち上がり、最後はバッカが決めて 1-1。同点で後半を迎える。
後半に入っても、ユベントスが押し込み、ミランがカウンターを狙う構図は変わらない。50分のピアニッチのFK、52分のケディラ、59分のピアツァと絶好機は訪れたものの得点を決めるまでには至らない。
ミランはセットプレーからのワンチャンスに賭けるが、こちらも決定打とはならず。ユベントスも73分にケディラ、イグアインの連続シュートでミランゴールを脅かすも、ドンナルンマがセーブ。引き分けが濃厚との雰囲気が流れた後半アディショナルタイムに試合が遂に動く。
92分にアサモアの突進とファールで止めたソサが2枚目のカードで退場。最後でパワープレーに出たユベントスは93分に右サイドからのクロスをイグアインが胸トラップからシュートを放つも、決まらず。
ただ、こぼれ球を回収したリヒトシュタイナーが入れたクロスがデ・シリオの腕に当たり、土壇場でユベントスがPKを獲得する。これをディバラが左上に決め、ユベントスが 2-1 と勝ち越し、試合が終了。劇的な勝利を納めたユベントスがホームの連勝記録を継続した。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
バッカに得点を許したシーンは止むを得ないものだった。他のシーンでは守備陣を与える振る舞いでチームに貢献した。
DF: バルザーリ 5.5
対人マークの強さはいつも通りだったが、サイドのスペースを消す手段には問題を抱え、同点ゴールを許す一因になってしまった。交代は妥当なものと言える。
DF: ボヌッチ 6.0
バッカを上手く抑え込んでいたが、失点シーンではパシャリッチに釣られ、相手の思惑通りに動いてしまった。後半はボールを動かす起点となっており、役割は全うしていた。
DF: ベナティア 6.5
相手の起点を潰し、そこから先制点を奪う巧さも見せた。その一方で、デウロフェウにプレゼントとなるバックパスを送るなどヒヤリとする場面もあり、これは反省すべき点だろう。
DF: アサモア 6.5
フィジカルを活かし、左サイドでの攻防で試合を通して上回り続けた。試合最終盤にソサを退場に追い込む馬力も残っており、コンディションは非常に良いと言えるだろう。
MF: ピアニッチ 6.0
ミランのプレスをかい潜り、チャンスメイクの役割を行う。フィジカルバトルにも積極的に行い、良い内容のパフォーマンスだった。
MF: ケディラ 6.5
攻守に顔を出した試合だった。惜しいシュートを何本も放ち、カウンターのピンチでインターセプトを見せるなど非常に存在感が極まっていた。
MF: ダニ・アウベス 6.0
サイドからの崩しでバリエーションの多さを見せつけ、攻撃に幅を持たせていた。先制点となったベナティアへのクロスがその例だろう。ただ、高い位置を取り続ける関係で背後のスペースを利用されなくする必要があることも見えた試合だった。
MF: ディバラ 7.5
2列目でミラン守備陣を引っ掻き回し続け、圧倒的な存在感を発揮した。また、ラストプレーのPKを左上に決める強心臓も見せつけており、エースと呼ぶにふさわしい内容だった。
MF: ピアツァ 5.5
持っている才能を上手く活かし切れていない内容だった。無謀なチャレンジとなる前に味方にボールを預けたり、シュートに自信を持つことがポジションを掴むために乗り越えなければならない壁と言えるだろう。
FW: イグアイン 6.5
ウディネーゼ戦と比べると、ボールを触る機会が多く、得点を感じさせるシュートに持ち込むことはできていた。ただ、いずれもドンナルンマのセーブに遭い、ゴールを決めることができなかった。
【交代選手など】
DF: リヒトシュタイナー 6.0
46分からバルザーリに代わり出場する。本職であるポジションでスペースを上手く消し、ミランが起点としていたサイドでの劣勢を跳ね返した。
DF: ルガーニ 6.0
78分にベナティアとの交代で出場。カウンターを受けたシーンでは確実にケアし、堅実なプレーでチームに貢献した。
MF: ケーン ー
ピアツァとの交代で89分から出場。直接的な関与はできなかったが、今後も継続的にチャンスは与えられることだろう。
アッレグリ監督 6.5
攻撃という点でダニ・アウベスを右MFに入れたことは狙いどおりだった。守備ではスペースを与える問題が生じたが、本職のリヒトシュタイナーを投入することで後半には修正。地力の差で押し切ったと言えるだろう。
マッサ主審 6.0
削り合いを見逃すこともあり、試合が一時的ではあるが荒れる場面もあった。ミランはPKの判定に文句を言うだろうが、バッカのゴールはオフサイドだったことには言及しないだろう。エリア内のハンドを見逃す方が明らかな誤審である。