フィレンツェで行われたフィオレンティーナ対ユベントスの一戦はカリニッチ選手のゴールなどでフィオレンティーナが 2-1 で勝利しました。
試合に先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
ACF Fiorentina [4-2-3-1] |
Juventus [3-5-2] |
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GK | 12: タタルシャヌ | 1: ブッフォン |
DF | 6: サンチェス 2: G.ロドリゲス 13: アストーリ 15: M.オリベーラ |
15: バルザーリ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
MF | 5: バデリ 8: ベシーノ 25: キエーザ 20: ボルハ・バレロ 10: ベルナルデスキ |
7: クアドラード 6: ケディラ 8: マルキージオ 27: ストゥラーロ 12: アレックス・サンドロ |
FW | 9: カリニッチ | 21: ディバラ 9: イグアイン |
フィオレンティーナは 4-2-3-1 を選択。右SBに入ったカルロス・サンチェス選手がCBとしてプレーすることで 3-4-2-1 にも変更できる可変システムで試合を迎えます。
対するユベントスは 3-5-2 を選択。DFにはBBCの3選手が揃い踏みし、両翼にはクアドラード選手とアレックス・サンドロ選手が入り、最前線はディバラ選手とイグアイン選手のコンビで試合に臨みます。
試合は風下に立つホームチームが良い形でスタートする。まずは7分、ドリブルで持ち上がったベシーノがブッフォンを脅かす枠内シュートを放つ。この後もカリニッチにボールが収まり、キエーザも良いシュートを放つも、ブッフォンが何とかセーブ。
フィオレンティーナが 3-4-2-1 にスイッチしてポゼッションを高める戦術に出たこととは対象的に、ユベントスは攻撃の歯車が上手くかみ合わず、効果的な攻撃することができない。
すると、37分に試合が動く。ハイボールを足を高く上げる形で奪ったベルナルデスキがカリニッチにラストパス。エリア右からダイレクトで放たれたシュートはブッフォンを破り、ホームチームが1点を先制した。
ユベントスは前半終了間際にクアドラードが落としたボールをイグアインが右足で狙うも、ゴンサロ・ロドリゲスが身体を投げ出し、ブロック。前半は 1-0 でフィオレンティーナがリードして終える。
後半に入っても、フィオレンティーナの勢いは止まらない。54分にバテリが入れたロングフィードをキエーザがブッフォンの鼻先でコースを変えようと猛ラッシュ。これによって、反応が遅れたことによりボールがネットに吸い込まれ、フィオレンティーナのリードは2点となる。
ユベントスは58分にケディラが左サイドからダイレクトで入れたクロスに走り込んだストゥラーロが潰れる形となり、ボールはイグアインの足元へ。これをイグアインが押し込み、1点差に詰め寄る。
78分にはピアツァが左サイドから2人を剥がし、エリア内に侵入してシュートを放つ。シュートはDFの腕に当たったが、笛はならず。続く80分にはFKからイグアインが頭で合わせるも、タタルシャヌがブロック。混戦状態からDF陣がボールをかき出し、ユベントスは追いつくことができない。
89分にはマンジュキッチのボールキープからディバラが突破を見せシュートにまで持ち込むを枠内に飛ばすことはできず。試合はこのまま 2-1 で終了。ユベントスは今季4敗目を喫することとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
2失点はしたが、ビッグセーブを見せており、2失点で済んだという表現の方が適切だろう。ピッチコンディションを見極め、チーム全体で組織だった守備をしないを防げる失点ではなかった。
DF: バルザーリ 5.5
自陣右サイドの崩壊は防いだが、中央でくさびを作られ続け、ブロック機能の持ちぐされになってしまっていた。
DF: ボヌッチ 5.0
良いプレーが皆無に近く、調整不足であることを再び示す結果となった。カリニッチにポストプレーを許し、球出しの起点にもなれず、散々な内容だった。
DF: キエッリーニ 5.0
対カリニッチでは機能したが、対キエーザでは分が思わしくなかった。ハイプレスに苦しむ場面もあり、老練な守備を見せつけることができなかった。
WB: クアドラード 5.0
突破力を見せつけるものの、チャンスを演出するまでには至らず。持ち味である攻撃よりも守備に終われ、消化不良となった一戦だった。
MF: ケディラ 6.0
エリア内に顔を出すなど、攻守でチームのために奔走した。アシストとなるクロスも供給しており、中盤で最も機能した選手と評されるべきである。
MF: マルキージオ 5.0
怖さのないレジスタだった。年明けからのパフォーマンス内容はいずれも低調で明らかにコンディションを落としている。ボールを運べない状況が続くようではポジションも安泰ではなくなるだろう。
MF: ストゥラーロ 5.0
闘志を前面に出していたが、相手に上手くいなされた。エリア近辺での得意パターンを持つと相手にとって厄介な選手となるが、その点が不足していることが現れた試合でもあった。
WB: アレックス・サンドロ 5.5
逆サイドのクアドラードと比較すると、サイドをこじ開け、チャンスを演出した。2失点のどちらにも結果的に関係することになったが、守備の対応としてできることはやっていたと言えるだろう。
FW: ディバラ 6.0
中盤にまで下がり、ボールを引き出し、前線に運ぶ “つなぎ役” として存在感を発揮した。試合終了間際の強引なトラップから放ったシュートが枠に飛んでいれば、ヒーローになれていたかもしれない。それだけが悔やまれるプレーだった。
FW: イグアイン 6.0
一矢報いる得点を決めたが、45分と80分に訪れた決定機のどちらかは決め切って欲しかった。ゴールへの嗅覚や働きぶりは十分なものだけに悔いが残る試合だったと言えるだろう。
【交代選手など】
MF: ピアツァ 6.0
61分にストゥラーロとの交代で出場機会を得る。左サイドから単独で突破し、惜しいシーンを複数回作り出す。抜きん出た突破力を見せつけただけに、ボールの呼び込み方が上手くされば大きく飛躍することが期待される。
MF: リンコン ー
マルキージオと交代で77分から出場。守備で盾の役割は果たすものの、チームが同点には追いつけず悔しい結果となった。
FW: マンジュキッチ ー
バルザーリと交代し、79分から最前線でプレーする。右サイドに張り出したり、ポストプレーでディバラのチャンスを演出するなど短い時間でアピールしたが、結果には結びつかなかった。
アッレグリ監督 5.5
起用可能なメンバーから 3-5-2 を選んだことは間違いではなく、批判は筋違いだろう。だが、風の影響でボールが流され続けたことへの対応がマズかったことは事実だ。中盤のインテンシティーの低いルーズな状態が高い授業料になった試合だった。
バンティ主審 6.0
良い主審だった。ビオラのティフォージにとっては。ジャッジの基準は一定だったが、カードの出す基準は異なっていた。PKが取られなかったこともユーヴェ側にとっては不運と言えるだろう。