2017/18 コッパ・イタリア決勝は後半に4得点をあげたユベントスが 4-0 で勝利し、史上初のコッパ・イタリア4連覇を達成しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-3] |
AC Milan [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 99: ドンナルンマ |
DF | 7: クアドラード 15: バルザーリ 4: ベナティア 22: アサモア |
2: カラブリア 19: ボヌッチ 13: ロマニョーリ 68: ロドリゲス |
MF | 6: ケディラ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
79: ケシエ 73: ロカテッリ 5: ボナベントゥーラ |
FW | 10: ディバラ 17: マンジュキッチ 11: ドウグラス・コスタ |
8: スソ 63: クトローネ 10: チャルハノール |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。スソ選手対策としてアサモア選手を左 SB に起用し、前線にはディバラ、マンジュキッチ、D・コスタを起用する布陣で試合に臨みます。
対するミランのガットゥーゾ監督も 4-3-3 を選択。中盤の底をロカテッリ選手が担当し、スソ、クトローネ、チャルハノールの3選手による3トップで試合を迎えます。
最初に決定機を手にしたのはミラン。8分にクトローネがチャルハノールとのワンツーでゴール正面でフリーとなり、シュートを放つ。しかし、これはブッフォンがセーブし、先制点とはならない。
対するユベントスはD・コスタとディバラのシュートで反撃するも、こちらは枠を捉え切れず。押し込まれ始めたミランだったが、29分に枠を捉えたスソのシュートはブッフォンに防がれ、均衡は破れない。
前半は互いに攻めの姿勢を見せたものの、両守備陣の奮闘により、ゴールは生まれず。0-0 で折り返す。
すると、56分にユベントスが均衡を破る。ピアニッチが入れた左 CK をベナティアがゴールから遠ざかりながら頭で合わせ、ゴール右隅にシュートを決める。
先手を取ったユベントスは60分にディバラの強烈なシュートでドンナルンマにセーブを強いるなど勢いを強める。その1分後にはクアドラードの折り返しをD・コスタがゴール正面やや右の位置からシュート。これをドンナルンマが弾き出せず、ボールはゴール内へ。ユベントスのリードが2点に広がる。
64分には左 CK からマンジュキッチが放ったヘディングシュートを今度はドンナルンマがファンブル。これを見逃さなかったベナティアが押し込み、ユベントスが3点目を手にする。
意地を見せたいミランは71分にカリニッチが左サイドからクロスを入れると、これがマテュイディに当たり、ユベントスゴールにボールが飛ぶ。しかし、ユベントスはポストに救われる。すると、76分にユベントスは CK からニアサイドでクリアしようとしたカリニッチのオウンゴールを誘発。決定的な4点目が生まれる。
ミランはその後、ロカテッリのロングシュートなどで一矢報いようとするとも、ブッフォンが守る牙城を最後まで崩すことはできず。結局、試合は 4-0 で終了。ユベントスが前人未到のコッパ・イタリア4連覇を達成した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 7.0
クトローネのシュートからボリーニのシュートまで集中力を切らすことなく、ゴールを守り続けた。クリーンシート達成に大きな貢献をした。
DF: クアドラード 6.0
急造 SB であるため狙われることになったが、献身的に働き続けた。攻撃面でも存在感を示せており、本格的なコンバートに踏み切る価値はある。
DF: バルザーリ 6.5
立ち上がりにクトローネのマークを外してしまったが、残り時間はベナティアとともに中央を封鎖。安定した守備を披露した。
DF: ベナティア 8.0
守備だけではなく、セットプレーから2得点をあげるなど強烈すぎる存在感を発揮。間違いなく、この試合におけるマンオブザマッチだった。
DF: アサモア 6.5
スソの仕事を制限するというタスクを忠実に遂行し、チームのプラン実行に大きく貢献。左サイドでの攻撃をサポートし、縁の下の力持ちとして機能した。
MF: ケディラ 6.0
中盤で攻守にバランスを取りつつ、チームメイトを的確にフォロー。中盤での優位性を保つために汗をかき続けた。
MF: ピアニッチ 6.5
中央でリズムを作り出すとともに、キックの精度を活かして CK で決定的な仕事を果たした。3得点が CK 絡みだったことが証明している。
MF: マテュイディ 6.5
ケシエの仕事を制限する一方で自らは攻守に幅広く顔を出し、チームのエンジンとして機能した。
FW: ディバラ 6.5
ドリブルから鋭いシュートを放つなど持ち味を存分に発揮し、チームの攻撃を牽引した。メッシとの共存を考えた場合、汗をかく仕事をする必要があるだけに献身性をどれだけ示せるかがポイントと言えるだろう。
FW: マンジュキッチ 6.0
シュート機会は限定されていたものの、ポストプレーを精力的に行い、ディバラやD・コスタのための花道を作り続けた。この仕事は評価されるべきである。
FW: ドウグラス・コスタ 7.0
鋭い動きを見せ、左右のポジションに関係なく攻撃での違いを作り続けた。抜きん出た存在感はこの試合ででも示されていた。
【交代選手など】
FW: ベルナルデスキ 6.0
73分にD・コスタとの交代で出場。与えられた仕事を忠実に遂行し、コンディションが上向きにあることを示した。
FW: イグアイン ー
ディバラに代わり83分から出場する。CF の位置に入ったものの、すでに試合の行方は決していたため、決定的な仕事をするまでには至らなかった。
MF: マルキージオ ー
87分にピアニッチに変わって出場。ピッチで試合終了の笛を聞く。イグアインと同様、大きな仕事をする必要のない展開での起用となった。
アッレグリ監督 7.0
イグアインではなくマンジュキッチを起用。前半は打ち合いの様相を見せていたが、ハーフタイムに的確な修正を行い、15分で試合を決定づけた。運にも恵まれたと言えるが、運を呼び込むだけの力が備わっていたことは否定できないだろう。
ダマト主審 6.0
無難に試合を裁いた。内容では圧倒されなかったという感覚があるミラン目線ではもう少しミラン有利の笛を期待しただろう。ただ、ジャッジは公平で妥当なものだった。