2023年9月上旬にドーピング陽性反応で暫定的な出場停止処分が下ったポグバ選手ですが、それから約2ヶ月が経過しても正式処分が出されていません。2023年11月7日現在の状況を整理することにしましょう。
ポグバ選手のドーピング陽性問題に関する時系列は以下のとおりです。
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- 『A検体』の検査結果は?
- 対象: 8月20日に採取された検体
- 『テストステロン』の項目で異常値を検出
- 9月11日付で暫定的な出場停止処分が科される
- 『B検体』の検査結果は?
- 10月5日に再検査
- 『テストステロン』ではなく『DHEA』の項目が異常値と報道
- ステロイドの一種
- アメリカでは『DHEA サプリメント』が販売されている
- IOC は『DHEA』をドーピング薬物に指定
- 暫定的な出場停止処分は継続中
- 陽性反応を示したアスリートからの弁明は?
- 再検査から7日以内の異議申し立ては可能
- 弁明の提出期限は(遅くとも)2023年10月中旬
- アンチドーピング機関から処分内容が正式決定
- イタリア当局との司法取引:処分は軽減されるが控訴不可
- 法廷闘争:処分は通常どおりだが控訴可能
- 処分不服の場合は CAS (スポーツ仲裁裁判所)に上訴
現状は『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が11月2日付で記事にしているように「ポグバ選手側からの弁明書の内容を当局(やアンチドーピング機関)が精査している段階」と思われます。
選手側の弁明に対する結論が出ていれば、ドーピングへの処分内容が正式に決定しているはずだからです。
ユベントスにとって頭が痛いのは「ポグバ選手がいつまで起用できないのかが全く見通せないこと」です。
ポグバ選手が起用できない期間を見通すことができれば、「移籍市場での選手獲得」と「Bチームからの引き上げ」のどちらで現状を対処すべきかを判断することができます。
しかし、起用できない期間が不明のままだと「どの選択肢を採ることが合理的なのか」の判断材料がないのです。この状況は好ましくないため、クラブからのポグバ選手への心象が悪化することは避けられないでしょう。
2024年1月の移籍市場での選手補強を柔軟に行うためにも「ポグバ選手のドーピング問題への処分が2023年の年内に正式発表されるのか」に注目です。