『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、ユベントスが UEFA ヨーロッパリーグの決勝ラウンドでもディ・マリア、ヴラホヴィッチ・キエーザの3選手によるトリデンテで戦う可能性があるとのことです。
この見立てに関しては「主力組が “トリデンテ” を基軸にしたフォーメーションが中心になること」が理由と考えられます。

アッレグリ監督が2月12日に行われたセリエA第22節フィオレンティーナ戦で使用した “トリデンテ” には以下の特徴がありました。
- ディ・マリアを除く2人の FW と WB で奥行きを確保
- ディ・マリアは “トリデンテ” の背後のトップ下でプレー
- 攻撃枚数が不足している際はボランチ(のどちらか1人)が助太刀
トリデンテに含まれる3人の FW は「基本的には最前線の FW のポジションに陣取る」のですが、ディ・マリア選手は『トップ下』のポジションから前線の3トップを操ることにも尽力していました。

フィオレンティーナ戦で3トップのポジションに入る機会が多かった3選手(コスティッチ、ヴラホヴィッチ、キエーザ)の3選手は「縦への突破力」を強みとする選手です。
彼らが DF ラインの背後を狙う動きを見せて『奥行き』を確保するほど(トップ下に入る)ディ・マリア選手の周囲にはスペースが生まれることになります。
したがって、「主力組の基本フォーメーションをトリデンテをベースにすることは合理性がある」と言えるでしょう。
また、控え選手の持つ特徴で代替しやすいことも “トリデンテ” をヨーロッパリーグの決勝ラウンドでも用いる理由になります。
表向き | 実際 | 主力組 | 控え組 |
---|---|---|---|
WB | WG | コスティッチ | イリング (クアドラード) |
FW | CF | ヴラホヴィッチ | ケーン / ミリク |
WG | キエーザ | クアドラード (スーレ) |
|
ST | ディ・マリア | (ポグバ) |
縦への推進力はケーン選手やイリング選手も持ち味にしています。また、トップ下で前線の攻撃陣を活かして自らも得点に関与する役割は “現在は離脱中のポグバ選手” に期待されていることです。
「出場中の選手によって採用しているシステムを大きく変更する必要がない」というメリットがあることを考えると、“トリデンテ” でプレーする時間が増えたとしても不思議ではないでしょう。
FW は途中交代に対して不満を示す選手が多いですし、このことも踏まえてアッレグリ監督が起用するシステムをどうするのかにも注目です。