2022/23 セリエA第3節ローマ戦はヴラホヴィッチ選手の FK で先制するも後半にエイブラハム選手のゴールで追い付かれ、試合は 1-1 の引き分けで終わりました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-2-3-1] |
AS Roma [3-4-2-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: R・パトリシオ |
DF | 2: デ・シリオ 3: ブレメル 6: ダニーロ 12: A・サンドロ |
23: マンチーニ 6: スモーリング 3: イバニェス |
MF | 25: ラビオ 5: ロカテッリ 11: クアドラード (C) 20: ミレッティ 17: コスティッチ |
2: カルスドルプ 4: クリスタンテ 8: マティッチ 37: スピナッツォーラ 21: ディバラ 7: ペッレグリーニ (C) |
FW | 9: ヴラホヴィッチ | 9: エイブラハム |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-2-3-1 を選択。最終ラインはダニーロ選手を CB で起用し、デ・シリオ選手が右 SB で先発。トップ下にはミレッティ選手を抜擢する布陣で試合に臨みます。
対するローマのモウリーニョ監督は 3-4-2-1 を選択。エイブラハム選手を CF に置き、2列目にはディバラ選手とペッレグリーニ選手を配置する予想された陣容で試合を迎えます。
試合は立ち上がりから動く。ユベントスは立ち上がりの1分にクアドラードがマティッチにゴール正面やや右で倒されて FK を得るとヴラホヴィッチがゴール右上に蹴り込み、ユベントスが先制する。
対するローマは12分にペッレグリーニの左 CK からクリスタンテがニアでフリックするもシュートは枠を捕らえず。
ユベントスは16分にミレッティのボール奪取からカウンターを発動させ、最後はクアドラードが強烈なシュート。だが、GK 正面でルイ・パトリシオがゴールを許さない。
25分にはボール奪取に成功したヴラホヴィッチがドリブルで持ち上がってクアドラードに展開。折り返しをロカテッリがダイレクトのミドルシュートを決めたが、競り合い時のヴラホヴィッチのハンドでゴールは認められず。
攻め続けるユベントスは35分にヴラホヴィッチが得た FK を今後はクアドラードがゴール右下を狙ったが GK ルイ・パトリシオがストップ。それでも前半がユベントスが1点のリードで折り返す。
後半で先にチャンスを作ったのはユベントス。54分にクアドラードが右サイドから仕掛けて左足で狙うもシュートを巻き切ることはできず。
この後にユベントスはラビオが左足を痛めて途中交代を強いられると流れはローマに傾き始める。
ローマは67分にチェリクのオーバーラップを起点にエイブラハムがシュートもこれは GK シュチェスニーがストップ。それでも69分に左 CK をディバラがファーで折り返すとエイブラハムが頭で押し込んで同点に追い付く。
ユベントスは新加入のミリクを投入してクロス攻撃から勝ち越し点を狙うが決定打とはならず。逆に84分にローマの右 CK からの混戦でミリクが辛くもクリアするなど守備での貢献が光る。
結局、両チームに勝ち越しゴールは生まれずに試合終了のホイッスル。試合は 1-1 で終了し、両チームが勝点1を分け合うこととなった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
仕事量は少なかったが、必要な仕事は着実に遂行。手堅いプレーに終始した。
DF: デ・シリオ 6.0
右サイドバックとして卒なくプレー。終盤に安易なパスミスでピンチを招いた点はマイナスだが、控え選手の立ち位置を考えると及第点と言えるだろう。
DF: ブレメル 6.5
流れの中でブレメルに起点を作らせず。ゴール前で安定したパフォーマンスを示していた。
DF: ダニーロ 6.5
ブレメルの良き相棒として最終ラインを統率。カバーリングやビルドアップなど頭脳的な部分での貢献が光った試合だった。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
攻撃参加などポゼッション時の動きは昨季とは比べ物にならないほど上出来だった。その一方でディバラに折り返されて同点ゴールのアシストを許した軽い守備が大きなマイナス。
DMF: ラビオ 6.5
対面したマティッチを攻守両面で封じ込め、ビルドアップの出口としても機能。中盤で違いを生み出す存在であっただけに負傷で途中交代を強いられたことが響いた。
DMF: ロカテッリ 6.0
ラビオとミレッティの2人からの的確なサポートを受けたことでビルドアップにリズムをもたらす。ただ、序盤にイエローを受けたこととザカリア出場後にパフォーマンスを落としたことは反省点だろう。
OMF: クアドラード 6.5
右サイドからのクロスやカウンターでのスプリントでチームに貢献。不慣れな左サイドでの起用は断念すべきパフォーマンスだった。
OMF: ミレッティ 7.0
左インサイドハーフとして様々な局面に顔を出し、自らハーフスペースに侵入したり味方の侵入を促したりとローマの守備陣を悩ませ続ける存在となっていた。コスティッチとのポジションチェンジもできればは凄みはさらに増すことだろう。
OMF: コスティッチ 5.5
サイドライン側で横幅を確保するポジショニングはできていたが、肝心のクロスが中央で待つ味方とは全く合わなかった。ポジションの入れ替えなどを指示せず最終盤までピッチ上に置き続けた采配は理解不能と言わざるを得ない。
FW: ヴラホヴィッチ 6.0
試合開始直後の FK は素晴らしいものだった。しかし、その後はスモーリングやイバニェスとのバトルで血気盛んな面の悪い部分が出てしまっていた。
【交代選手など】
MF: ザカリア 5.5
58分にラビオとの交代で出場。ポジションと役割を引き継いだが、ラビオのパフォーマンスの秀逸さが際立つ引き立て役で終わってしまった。
MF: マッケニー ー
クアドラードに代わり72分から出場。4-4-2 の右アタッキングハーフに入るが突破力で違いを作ることはできず。不慣れなポジションでスペースを埋めるだけに終わった。
FW: ミリク 6.0
72分にミレッティとの交代で出場し、ヴラホヴィッチと縦関係の2トップを形成する。縦パスを引き出すために下がるなどリズムを作る動きやセットプレーでの守備で貢献。献身性をアピールしていた。
MF: ロヴェッラ ー
86分にロカテッリとの交代で出場機会を得る。
FW: ケーン ー
ヴラホヴィッチに代わって86分から出場する。
アッレグリ監督 6.0
試合への準備が的確だったことは前半のパフォーマンスで示されたが、個々の選手の感性に依存してチームとしての戦術完成度が未成熟であることはラビオの負傷交代後に組織が崩れた現実が物語っている。今季も昨季と同様に無様でも驚きはない。
イッラーティ主審 6.0
手を使ったアフターチャージなどに対してイエローカードを提示し、VAR の介入と判断は的確だった。ヴラホヴィッチは左手でボールを叩き落とす形だったのでハンドは妥当。前半終了間際は身体の前でスモーリングの左手がクロス対応じにボールに当たった疑いだったので介入も判定もエラーはなかった。