2021/22 セリエA第25節アタランタ戦は後半アディショナルタイムにダニーロ選手のゴールでユベントスが追い付き、試合は 1-1 の引き分けに終わりました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Atalanta BC [3-4-1-2] |
Juventus FC [4-3-3] |
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GK | 57: スポルティエッロ | 1: シュチェスニー |
DF | 2: トロイ (C) 28: デミラル 19: ジムシティ |
6: ダニーロ 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 2: デ・シリオ |
MF | 33: ハテブール 11: フロイラー 15: デ・ローン 77: ザッパコスタ 7: コープマイネルス |
14: マッケニー 27: ロカテッリ 25: ラビオ |
FW | 9: ムリエル 10: ボガ |
10: ディバラ (C) 7: ヴラホビッチ 9: モラタ |
アタランタのガスペリーニ監督は 3-4-1-2 を選択。ムリエル選手とボガ選手が2トップを組み、トップ下にはコープマイネルス選手が入る陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。前線はディバラ、ヴラホビッチ、モラタの3トップが先発し、中盤ではマッケニー選手がインサイドハーフを務める布陣で試合に臨みます。
試合は3分にヴラホビッチのコントロールシュートが枠を捕らえるが、スポルティエッロが横っ飛びセーブで CK に逃れる。
ユベントスは14分にマッケニーのスルーパスに反応したディバラがデ・ローンのマークを振り切り、右サイドから中央に切れ込んでシュート。しかし、ボールは枠のわずかに左を通過する。
対するアタランタは25分に右 CK をショートコーナーで再開すると、ムリエルが入れたクロスをジムシティがフリック。これをデ・ローンが狙ったがシュートをクロスバーの上。
アタランタは31分に2列目から飛び出したコープマイネルスがオフサイドラインを突破して決定機を手にするも飛び出したシュチェスニーが辛うじて身体に当てる。このこぼれ球をムリエルが狙ったが、ボヌッチが CK に逃れる。
アタランタは44分にボガが抜け出して決定機を掴んだが、シュートはデ・リフトがブロック。前半は両チームが譲らず 0-0 で終了する。
後半も両チームの積極的な姿勢を見せる。アタランタは47分に左サイドからの折り返しを受けたデ・ローンが狙いすましたシュートを枠に飛ばしたがシュチェスニーが好セーブ。
ユベントスは55分に右 CK が跳ね返されたところをロカテッリがミドルシュート。これで生じた混戦からヴラホビッチのシュートが枠に飛ぶも、こちらは GK スポルティエッロが応戦する。
試合が動いたのは76分。アタランタは76分にデ・リフトのファールで得た FK をフロイラーが動かすとマリノフスキーが左足で強烈なミドルシュート。これがゴール左上に決まり、アタランタが先制する。
アタランタは84分に右サイドでボールを持ったマリノフスキーの切り返しからハテブールが左足ボレーで合わせるもシュートはクロスバーを直撃。絶好の勝ち越し機を逸してしまう。
このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイムの92分にユベントスはクアドラードが抜け出しから CK を獲得。ディバラが送った右 CK に飛び込んだダニーロがヘディングシュートを決め、土壇場で 1-1 の同点に追い付く。
結局、試合は 1-1 の同点で終了し、両チームが勝点1を分け合った。
試合に出場したユベントスの選手・監督への採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
マリノフスキーのシュートは防ぎようがなく、それ以外の決定機では最善を尽くしたプレーを敢行していた。
DF: ダニーロ 7.0
右サイドバックとしてスタートし、偽サイドバックを担い、試合終盤では純粋なセンターバックとしてプレー。土壇場で値千金の同点ゴールを奪取し、チームに貴重な勝点1をもらたした。
DF: ボヌッチ 6.0
前後のポジションチェンジを繰り返すアタランタ攻撃陣を何とか防ぐ。苦しめられた試合だった。
DF: デ・リフト 5.5
個人能力の高さは見せたが、ディテールでは雑さが目立った。怪しげなハンドに加え、31分と76分には釣り出されて大ピンチを招いたことが減点の要因。
DF: デ・シリオ 6.0
ハテブールを上手く監視しつつ、攻撃参加時には左サイドで幅を確保。手堅いプレーでチームに貢献した。
MF: マッケニー 6.5
ディバラとの入れ違いに前線へ進出したり、中盤でボールを追い回すなど献身性を示す。ペナルティーエリア付近で攻撃に変化を付ける役割も担った。
MF: ロカテッリ 5.5
ボールを動かす仕事はできていたもののアタランタのトップ下に自由を与え過ぎてしまった。改善の余地は大きい。
MF: ラビオ 6.0
インサイドハーフの位置から周囲の味方を活かす動きで貢献。中盤を3選手で構成する現システムはラビオに合っていると言えるだろう。
FW: ディバラ 6.5
裏のスペースへの抜け出しなど “使われる選手” としての献身性を見せた試合だった。ダニーロの同点ゴールを演出する精度の高いキックが価値のあるものだった。
FW: ヴラホビッチ 6.0
デミラルと激しいバトルを展開。互いに譲らず、潰し合いで痛み分けた。
FW: モラタ 6.5
トロイの厳しいチェックを受けたものの、左サイドのスペースを活かしたプレーで攻撃を演出。積極的に守備へ戻るなど状態の良さが伺えた試合内容だった。
【交代選手など】
DF: クアドラード ー
79分にボヌッチとの交代で出場する。右サイドバックに入り、攻勢を強める一翼を担った。
FW: ケーン ー
マッケニーとの交代で81分から出場。4-2-3-1 の右アタッキングハーフとしてプレー。その後は左サイドに回り、斜めの動きでゴールを狙い続けた。
MF: アルトゥール ー
87分にラビオとの交代で出場。ロカテッリとのダブルボランチでボールを動かす役割を担当した。
FW: アケ ー
87分にモラタに代わり、出場機会を得る。右サイドで持ち味のトップスピードを活かした動きで前線をかき回した。
アッレグリ監督 6.0
ビハインドを背負ってから攻撃のカードを切り続けて土壇場で同点に追い付いたことは大きい。また、ベローナ戦からの上乗せが見れたこともプラス。今後は勝者のメンタリティーをどれだけプレーで表現し続けることができるかが課題になるだろう。
マリアーニ主審 5.5
接触プレーでの反則の基準が緩めで両チームの選手がフラストレーションを溜め込んでいた。デ・リフトのハンドを主審自らが映像でチェックしないなどアタランタ側の不満がより募った判定だった。