2021/22 セリエA第31節インテル戦はチャルハノール選手の PK でインテルが 0-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-2-3-1] |
FC Internazionale [3-5-2] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: ハンダノビッチ (C) |
DF | 6: ダニーロ 4: デ・リフト 3: キエッリーニ (C) 12: A・サンドロ |
33: ダンブロージオ 37: シュクリニアル 95: バストーニ |
MF | 27: ロカテッリ 25: ラビオ 11: クアドラード 10: ディバラ 9: モラタ |
2: ダンフリース 23: バレッラ 77: ブロゾビッチ 20: チャルハノール 14: ペリシッチ |
FW | 7: ヴラホビッチ | 9: ジェコ 10: ラウタロ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-2-3-1 を選択。ディバラ選手をトップ下に起用し、両翼にクアドラード選手とモラタ選手を配置する布陣で試合に臨みます。
対するインテルのインザーギ監督は 3-5-2 を選択。ジェコ選手とラウタロ選手が2トップを組み、レジスタのブロゾビッチ選手が先発に復帰した万全の陣容で試合を迎えます。
試合は立ち上がりの1分にダニーロのパスに反応したヴラホビッチがシュートもハンダノビッチの正面。対するインテルは8分に右 CK からシュクリニアルが頭で合わせるもシュチェスニーがライン上でクリア。
9分にはディバラの FK を起点に跳ね上がったボールを落下点でキエッリーニが押し込もうとするが、上手くミートせずにボールはクロスバーを直撃。16分にはヴラホビッチのクロスにモラタが飛び込むも、シュートは枠のわずかに右。
すると試合はキエッリーニを削ったラウタロへの2枚目のイエローが要求される騒然な雰囲気に。32分にはイエローをもらった際のプレーで右ひざを痛めていたロカテッリがプレー続行不能となり、交代を強いられる。
このまま前半終了かと思われた43分にインテルはモラタとA・サンドロに挟まれたダンフリースがペナルティエリア内で倒れて、VAR の介入を得て PK を獲得。チャルハノールの PK はシュチェスニーが止めたが、混戦の中でボールは押し込まれるも主審はファールでゴールを認めない。
だが、VAR でキックの前にデ・リフトが侵入していたとして PK のやり直しが決定。これをチャルハノールが再びゴール左に蹴り込んでインテルが1点を先制して前半を終えることに成功する。
リードを手にした後半のインテルは重心を下げ、ボール奪取地点によって速攻とポゼッションを使い分ける戦術を色濃くする。
ユベントスは57分にA・サンドロのパスをザカリアが落とし、ディバラがシュートを狙うもトラップが流れて打ち切れず。63分にはラビオのドリブル突破からヴラホビッチが右足で狙うもシュートを巻き切れずにポストのわずかに右。
73分にはドリブルで中央突破に成功したザカリアがミドルシュート。だが、GK ハンダノビッチの好セーブと左ポストに阻まれて同点ゴールとはならず。
対するインテルは80分にデ・リフトからボール奪取に成功したJ・コレアがバレッラに展開。だが、ビダルがトラップミスでシュートは打てず。直後の82分にはダルミアンのクロスにJ・コレアが合わせるも、これは枠の上。
ユベントスは後半アディショナルタイムにクロスやロングフィードをペナルティーエリア内に送り込むが、ファールを取られてもおかしくないプレーでインテルの守備陣が守り切ることに成功。試合は 0-1 で終了し、ユベントスは敗戦となった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
チャルハノールの PK はどちらもコースを読み切っていた。これ以上の仕事は期待できないだろう。
DF: ダニーロ 6.0
最終ラインでチームの攻撃を下支えし、右サイドの選手たちでのポジション変更などビルドアップでの安定感を提供した。
DF: デ・リフト 6.0
キエッリーニとともに身体を張ったプレーでゴール前を封鎖。シュートブロックなどピンチの芽を事前に摘み採れていた。
DF: キエッリーニ 6.0
ジェコに右サイドでのポストプレーを許さず、縦パスへの出足も鋭かった。フル出場ができたことは収穫だろう。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
攻撃参加時にモラタとの絶妙な役割分担でインテルの右サイドを押し込んでいた。それだけに決勝点を献上することになった守備での関与は悔やまれる。
DMF: ロカテッリ 5.5
ラウタロのハイキックで裂傷を負い、27分のダンブロージオとの接触プレーで右ひざを痛めて負傷交代を強いられる。プレーより負傷が目立った試合だった。
DMF: ラビオ 6.5
バレッラとのバトルで存在感を発揮し、中盤で攻守両面において “効いた存在” だった。ビジャレアル戦と同様にチームの結果が得られなかったことが評価が高まり切らない理由だろう。
OMF: クアドラード 6.0
ポゼッション時には中央に絞り目のポジションで縦への意識を見せながらボールを前進させる。また、右サイドでの突破からチャンスメイクをするなど持ち味を発揮していた。
OMF: ディバラ 6.0
ブロゾビッチのマークをしつつ、ミドルシュートなどで得点への意欲を示すなど攻守両面で及第点と言うべきプレーを見せていた。
OMF: モラタ 5.5
左サイドでのポストプレーや斜めの動きでのゴール前への侵入など戦術的に要求されるタスクは確実に遂行していた。その一方で結果が物足りなかったことも事実。
FW: ヴラホビッチ 5.5
シュクリニアルとのタフな肉弾戦を繰り広げられるハードな試合だった。シュートにまで持ち込めてはいたが、どちらも利き足とは逆の右足で打たされる形となっており、ここが今後の改善点となるだろう。
【交代選手など】
DMF: ザカリア 6.5
34分にロカテッリとの交代で出場。フィジカルを活かしたボール奪取能力と推進力で存在感を発揮。シュートがポストに嫌われていなければ、救世主となっていただろう。
FW: ケーン 5.5
モラタとの交代で73分からプレー。得点に関与するプレーが期待されたが、周囲との連携で活きるまでには至らなかった。
DF: デ・シリオ 6.0
73分にA・サンドロとの交代で出場する。左サイドのライン側で攻撃時の幅を取り、インテルの守備陣を広げる仕事を担い、役割を忠実に遂行していた。
DMF: アルトゥール ー
ラビオとの交代で84分から出場。
OMF: ベルナルデスキ ー
クアドラードとの交代で84分から出場機会を得る。
アッレグリ監督 6.0
ビジャレアル戦を彷彿させる試合内容と試合結果だった。ポゼッションなど内容重視派は評価し、結果重視派は不満を口にしているはずだ。ただ、結果という良薬を手にすることができない現実があるのだから騒がしい状況は続くことになるだろう。
イッラーティ主審 5.5
PK は判定からやり直しまで物議を醸すことになるだろう。また、ラフプレーを放置したレフリングにも疑問が出るはずだ。UEFA ではファールとなるプレーを黙認する代償はクラブチームや代表チームが判定基準への戸惑いとして現れることになる。