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マロッタ CEO:「選手を1人減らしてでも良い指揮官を採るのが私の哲学」

 2020/21 シーズンのセリエAを制したインテルのマロッタ CEO が『スカイ・カルチョクラブ』の取材に応じていましたので概要を紹介いたします。来季の巻き返しを狙うユベントスは王者インテルの方向性を見ておく必要性があると言えるでしょう。

画像:インテルにスクデットをもたらしたマロッタCEO
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ジュゼッペ・マロッタ CEO:
「昨シーズンの開始時にはユベントスとかなりのギャップがありましたが、最終的には1ポイント差で私達はヨーロッパリーグの決勝にも駒を進めました。今年に4試合を残して勝利できるのは相手のデメリットではなく私達の成果です。

 今日、私達は勝点82に到達し、最大で勝点94にまで達する可能性があります。これは私達が驚くべきスピードで移動したと言うことができるでしょう。

 私達はパンデミック後の状況にあり、経済的な観点から非常に大きな問題に見舞われています。トップクラブは大幅に縮小しているため、人件費を圧縮することが必要です。

 ですが、これについては後ほど言及します。今日はこの特別な瞬間を話し、楽しみたいと思っていますから。来季は美しいことを積み重ねられるという点があります。2つ目のステッラを獲得できると良いですね。素晴らしいことでしょう。

 

 コンテの大きなメリットは彼自身が芸術作品を定義したことにあります。彼は選手と監督の双方で勝者であり、勝つことができなかったグループに勝利の味を覚えさせました。彼は昨日も興奮していました。並外れた目標だったからです。

 私には独自の哲学があります。勝てる監督には桁違いのコストが必要となりますが、選手を1人少なくしてでも良い監督を雇う方が良いと思います。

 コンテの賃金は高水準ですし、私達がスパレッティとの契約がある状況で難しい決断をしたことを忘れないで下さい。私がクラブにコンテを推しました。彼が適切なクラブでの適切な監督だと考えたからです。

 3度のスクデット獲得を共有したトリノで知っていた特徴を伝えることができると思いました。

 

 今日のサッカー界は常に日常問題に繋がります。物事が上手く行くと大きな問題は小さくなり、事態が悪化すると逆のことが起こります。

 アントニオ・コンテのことは非常に良く知っていますし、彼が特定の発言をした時はクラブを刺激するためです。おそらく、私達はコンテが期待するよりも成長が遅かったのでしょう。この対立は刺激を生み出すために作られました。

 私達全員が重要なものを勝ち取ると言う同じ目標を持っていました。彼はいつも面と向かって物事を言いますが、私は不誠実な人物よりそのような人の方を好みます。

 最も難しい獲得はルカクでした。重要な投資が必要だったからです。この意味で最も重要な役割を果たしたのはコンテです。彼が選手のパフォーマンスを保証し、コンテが勝者となったからです。

 

 ユベントスを離れたのではなく、合意がありました。クラブとの間で透明性のある議論がある場合はマネージャーが1歩引くこと正しいからです。

 また、生物学的な事実もあります。私がユベントスに加わった時、アンドレア・アニェッリは若き会長でした。今ではすべての面で管理者です。パラティーチは少年でした。

 クラブは独自の道を選択しましたし、スペースが残されていないことを知れば下がるのは正しいことです。

 私は土曜日にユベントスを離れ、日曜日の朝にはスティーブン・チャン会長からメッセージを受けました。私は挑戦を好みますから。

 

 私達は自分たちの道を歩み、ユベントスの覇権とのギャップが埋められて行く様子を目にしましたが、7月1日からの新シーズンでは困難が始まります。

 ユベントスで何が起きるかは分かりませんが、他にもラツィオ、ミラン、ナポリ、アタランタと良いチームがいます。アタランタは素晴らしい手本です。来季は優勝候補の1角として迎えると私は思います。

 ガスペリーニは近年素晴らしい仕事をしていますし、仕事の集大成を得られる機会が訪れるでしょう。これらの点でスクデットを狙えるメインチームの1つだと考えています」

 

 




 

 結果がすべてを物語っていると言えるでしょう。ユベントスの現フロント陣(= アニェッリ会長やパラティーチ CFO)は「ロナウド獲得」に大金を投入する拡大路線を選択したものの結果は『失敗』でした。

 マロッタ CEO の哲学だと「ロナウドを獲得するぐらいなら(アレッグリ政権時の)主力選手を1人放出してでもグアルディオラを招聘しろ」となるのでしょう。

 世界最高の選手であっても(週2試合のペースで)年間50試合をフル出場するのは不可能です。しかし、世界最高の監督ならターンオーバーを活用することでチームをフル稼働させてくれる可能性が高いのですから、この価値観は合理的と言えるはずです。

 堅実性を手にしたインテルは来季もセリエAでは今季と同等の成績を残すことでしょう。

 数シーズンに渡って散財を続けてきたユベントスは経営面とスポーツ面での双方で立て直しが必須の状況にあります。それをどのような形で進めて行くのかに注目です。