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セリエAの最終順位が2021年夏の補強戦略や来季の監督人事を左右するユベントス

 スクデット獲得が難しくなったユベントスですが、チャンピオンズリーグ出場権の確保も確実とは言えません。したがって、補強戦略は「セリエAの最終順位次第」で変わってくると思われます。

画像:雲行きが怪しいユベントス

 そのため、現時点で考えられる『最悪』と『最善』のシナリオを整理しておくことにしましょう。

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■ 2021/22 シーズンに対応不可避な課題

 まず今季の順位がどうであれ、「余剰戦力の整理」は不可避です。

  • 2020/21 シーズン前期だけで約1億ユーロの損失を計上
  • 期限付き移籍をしている選手の去就

 D・コスタ選手のような “高給取り” の選手は戦力に入っていないなら即座に放出しなければなりません。また、2022年夏に契約が満了する選手も同様に2021年夏の移籍市場で換金しなければならないでしょう。

 それだけクラブの財政が火の車だからです。

 この課題はピルロ監督の下でユベントスがカンピオナートを独走してスクデットを獲得していたとしても避けられるものではありません。したがって、監督とフロント陣のトップが誰であっても対応不可避な課題と言えるでしょう。

 

■ 最悪のシナリオは「チャンピオンズリーグ出場権の喪失で変革期が否が応でも始まること」

 ユベントス(の現フロント陣)にとって最悪のシナリオは「チャンピオンズリーグの出場権を逃すこと」でしょう。そうなると、変革期が否が応でも始まってしまうからです。

  • CL に不出場だと UEFA からの配当金が激減
  • クラブの売上高も減少
    → 現行の年俸水準の維持が不可能に

 直接的な言及をすると「2021/22 シーズンのチャンピオンズリーグに出場できないのに “2022年夏に契約が満了する(推定年俸3000万ユーロの)ロナウド” を引き止める意味はあるのか」と言うことです。

 クラブの財政的に引き止めはほぼ不可能ですし、『現金化が見込める選手(=フリーで獲得したラビオやラムジー)』や『買い手が現れそうな選手(=デ・リフトやディバラなど)』は市場に出さざるを得ないでしょう。

 この場合は「過渡期」ではなく「変革期」が否が応でも始まってしまいます。引き金を引いたピルロ監督と現フロント陣(≒パラティーチ CFO など)の責任問題となるのは言うまでもないはずです。

 

■ 「チャンピオンズリーグ出場権死守かつコッパ・イタリア制覇」が最善のシナリオ

 ピルロ監督とパラティーチ CFO が “延命” できるシナリオは「チャンピオンズリーグ出場圏内でリーグ戦を終え、コッパ・イタリアのタイトルを獲得すること」でしょう。

 この場合は「新米監督として十分な結果を残した」と主張することができます。もちろん、「セリエA最高額のチーム総年俸」や「新米監督に託したフロント陣の判断」を理由に批判はされます。

 しかし、「グアルディオラでも新監督としてチームにコンセプトを植え付けるには1年ほどは要する」と反論することが可能です。継続性を全面に押し出して訴えれば解任の可能性は低くなりますし、少なくとも “ピルロ監督には” チャンスが与えられるでしょう。

 ただ、チャンピオンズリーグ出場権の確保は簡単ではありません。抜け出しつつあるインテル以外は7位ラツィオまでに可能性が残されています。

 ラツィオは第28節終了時で27試合を消化して勝点は49。同じく27試合消化の3位ユベントスとは勝点差6です。ユベントスが上位勢との直接対決を4試合残しているため、チャンピオンズリーグ出場権の行方は最後まで分からないと言えるでしょう。

 

 『最善』でシーズンを締めくくることができるか、それとも『最悪』でシーズンが終わってしまうのか。それによって来季以降の方向性が決まるため、3月の国際Aマッチデー明けにどのような結果を残すのかに注目です。