2019/20 セリエA第33節サッスオーロ戦はA・サンドロ選手のゴールでユベントスが追い付き、試合は 3-3 の引き分けに終わりました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
US Sassuolo [4-2-3-1] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 47: コンシーリ | 1: シュチェスニー |
DF | 17: ミュルドゥル 21: キリケシュ 13: ペルーゾ 77: キリアコプロス |
13: ダニーロ 4: デ・リフト 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 4: マニャネッリ 73: ロカテッリ 25: ベラルディ 10: ジュリチッチ 7: ボガ |
30: ベンタンクール 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
FW | 9: カプート | 33: ベルナルデスキ 21: イグアイン 7: ロナウド |
サッスオーロのデ・ゼルビ監督は 4-2-3-1 を選択。カプート選手を CF に起用し、2列目に両翼にベラルディ選手とボガ選手を配置する陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。状態に不安のあるボヌッチ選手に代わってキエッリーニ選手が先発。CF にはイグアイン選手を抜擢する布陣で試合に臨みます。
試合はユベントスが主導権を握ることに成功する。まずは5分にピアニッチが右 CK をダニーロがミドルシュートを決め、サインプレーで先制する。12分にはピアニッチの縦パスに反応したイグアインが流し込み、ユベントスのリードは2点に広がる。
出鼻を挫かれたサッスオーロだったが、24分に左 CK が流れたボールを回収したミュルドゥルが左足シュート。DF に当たってリフレクションが生じたものの、シュチェスニーが横っ飛びセーブで防いでゴールは許さない。
これで自信を取り戻したサッスオーロは29分にミュルドゥルがドリブルで持ち上がったところをベンタンクールにボールを突かれたが、これが結果的にカプートの足元へ。最後はジュリチッチが押し込んでサッスオーロが1点を返すことに成功する。
ユベントスの1点リードで迎えた後半はユベントスが最前線から積極的なプレスをかけてサッスオーロのミスを誘発。ペナルティーエリア内での間接 FK を得たが、ロナウドのシュートは GK コンシーリにブロックされてリードを広げられない。
すると50分にベンタンクールのボールロストから与えたゴール正面やや右での FK をベラルディに直接決められ、2-2 の同点に追いつかれてしまう。
サッスオーロは54分に左サイドからのパスが逆サイドのベラルディに渡ると、縦に持ち上がって右足で GK と DF の間にクロスを入れる。これをファーサイドでカプートが押し込み、サッスオーロが逆転に成功する。
劣勢に陥ったユベントスは60分にベルナルデスキのクロスにラビオが合わせるも、シュートは枠のわずかに右。その直後に今度はディバラのクロスに走り込んだロナウドが合わせようとしたが、上手くミートせず力のないシュートはコンシーリがキャッチする。
それでもユベントスは64分にベンタンクールが入れた右 CK をニアでA・サンドロが頭で合わせ、同点に追い付くことに成功する。
サッスオーロは84分にトラオレがカプートのポストプレーを使って枠内シュートを放つが、これはシュチェスニーがストップ。こぼれ球を回収したボガのシュートはA・サンドロがヘディングでクリアし、勝ち越しゴールは許さない。
結局、試合はこのまま 3-3 で終了。猛攻を耐え切ったユベントスが辛くも勝点1を持ち帰ることに成功した試合となった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.5
24分のミュルドゥルのシュートを皮切りに後半アディショナルタイムのブラビアまで決定的なシュートの前に奮闘し続けた。シュチェスニーでなければ5失点はしていただろう。
DF: ダニーロ 6.0
ボガの突破力を防ぎ、サッスオーロの攻撃力を引き下げたことは大きい。タイミングの良いオーバーラップも見せ、上々のパフォーマンスだった。
DF: デ・リフト 5.5
第13節アタランタ戦で負った右肩の脱臼癖で離脱を繰り返す。2列目からの飛び出しを見る役割が回って来たが、機能したとは言えず。低調な内容だった。
DF: キエッリーニ 5.5
経験を買われての先発出場だったが、サッスオーロが攻勢を強めた13分以降は劣勢であることが如実に示されていた。
DF: A・サンドロ 6.0
同点ゴールでチームに勝点1をもたらすも、守備面では目前のスペースをミュルドゥルに何度も使われるなど相手に起点を作られてしまう。守備でもマイナス面が大きい試合となった。
MF: ベンタンクール 5.0
広範囲をカバーできる走力をサッスオーロに逆手にとられ、要所要所でのプレーが裏目に出てしまうアンラッキーな試合だった。反省点を改善できるかが鍵だろう。
MF: ピアニッチ 6.5
前半の2得点をアシスト。効果的な縦パスを供給し、期待された中盤でのポゼッションを効果的にする仕事を果たした。
MF: マテュイディ 5.5
中盤でプレーしていたはずだが、関与したプレーを探すことが難しいほど消えていた。縦パスのコースを切ることも左サイドのスペースを埋めることもできずに苦労した。
FW: ベルナルデスキ 5.0
持ち前の運動量で前線をかき回し、プレスをかけてサッスオーロの最終ラインにボールを捨てさせるなどの貢献を果たす。だが、ベラルディへの報復で次節出場停止となるなど雑さも目立った。
FW: イグアイン 6.0
ピアニッチの縦パスに反応し、一時はリードを2点に広げるゴールを奪取。しかし、その後の見せ場は後半開始時のハイプレスのみと寂しい内容だった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 5.5
肝心のシュートをコンシーリに当ててしまったり、上手くミートしなかったりと低調な出来だった。決定機は普段と同程度だっただけに悔やまれる試合となった。
【交代選手など】
DF: ルガーニ 6.0
46分からキエッリーニとの交代で出場。カプートのマークに付くが、デュエルの勝率は半分程度。他の CB なら防げた失点はなかったが、最終ラインの統率者が不在になった影響はあっただろう。
MF: ラビオ 6.0
ピアニッチに代わり、57分から出場する。ボックス内への侵入で攻撃参加をするなどダイナミックさを持ち込む。チームを活性化させていた。
FW: ディバラ 6.0
ラビオを同じ57分にイグアインとの交代で出場する。持ち前の柔らかいボールタッチで右サイドを崩し、ゴール前にラストパスを供給するなど持ち味を発揮。ただ、逆転勝利を呼び込むことはできなかった。
FW: ドウグラス・コスタ 6.5
59分にベルナルデスキに代わって出場機会を得る。持ち味である加速力を活かしたドリブルは脅威ではあったが、サッスオーロの守備陣を混乱させるまでには至らず。宝の持ち腐れ状態だったことが悔やまれる。
MF: ラムジー ー
86分にマテュイディとの交代で出場。
サッリ監督 6.0
サッスオーロの CK の守備体系を上手く突いての2得点とハイプレスでボールを捨てさせて SB によるボール奪還と高く評価されるべき点は多数存在した。一方で縦パスを使ってリズムを変えるサッスオーロの攻撃に MF 陣が釣り出されて、左右に振られての失点は頂けない。ジキルとハイドのような試合だった。
バレリ主審 6.0
カードが8枚も提示される少し荒れた試合だったが、上手くコントロールをしていた。それだけに不必要なカードをもらってしまったベルナルデスキとボヌッチの行為は要反省と言えるだろう。