2019/20 セリエA第29節ジェノア戦はディバラ、ロナウド、D・コスタの3選手がゴールを決めたユベントスが 1-3 で勝利しました。
両チームの先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Genoa CFC [3-5-2] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 1: ペリン | 1: シュチェスニー |
DF | 17: ロメロ 92: スマオロ 55: マジエッロ |
16: クアドラード 4: デ・リフト 19: ボヌッチ 13: ダニーロ |
MF | 18: ギリオーネ 85: ベーラミ 20: シェーネ 29: カッサータ 27: ストゥラーロ |
30: ベンタンクール 5: ピアニッチ 25: ラビオ |
FW | 30: ファビッリ 99: ピナモンティ |
33: ベルナルデスキ 10: ディバラ 7: ロナウド |
ジェノアのニコラ監督は 3-5-2 を選択。2トップにはファビッリとピナモンティの高さのある2選手を選択。左 WG にはストゥラーロ選手を起用する陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。こちらは左 SB に出場停止処分が明けたダニーロ選手が入った他は前節と同じ10選手が起用される布陣で試合に臨みます。
試合はペナルティーエリアへの侵入を阻むジェノア守備陣に対し、ユベントスはミドルシュートに活路を見出そうとする展開で始まる。
ユベントスは12分にベルナルデスキのミドルシュートが枠を捕らえるが、シュートはペリンが正面で処理。13分と16分にはロナウドがミドルシュートが襲うもペリンの守る牙城は崩せない。
枠内シュートを浴びせられ続けて耐えていたジェノアは40分にベーラミの縦パスに反応したファビッリが抜け出してシュートを放つも、これはオフサイド。それでもペリンの奮闘に助けられ、前半は 0-0 で折り返すことに成功する。
均衡が崩れたのは後半開始直後の50分。ユベントスはクアドラードからの横パスを受けたディバラがボックス内に侵入し、左足シュートをゴール左下に決めて1点を先行する。
このゴールで勢いが付いたユベントスは56分にピアニッチのパスをセンターライン付近で受けたロナウドがドリブルを開始。ドリブルのスピードを活かした強烈なロングシュートがゴール右上に決まり、ユベントスのリードは2点に広がる。
なおも攻めるユベントスは73分にディバラからのパスを受けたD・コスタが右45度の位置から狙い澄ましたシュートをゴール左上に決め、決定的な3点目を奪って試合最終盤を迎える。
一方のジェノアは76分に個人技で突破したサナブリアのシュートが枠を捕らえるも、シュチェスニーが CK に逃れる。この左 CK のこぼれ球をビラスキが回収して入れたクロスを受けたピナモンティが左足でニアの天井を居抜き、1点を返すことに成功する。
この後はユベントスのパスミスからジェノアに何度かゴール前に迫るチャンスはあったもののスコアは動かず。試合は 1-3 で終了し、ユベントスが勝点3を手にした。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
出番も少ない展開だったが、集中力を保つことはできていた。1失点は喫したもの GK の責任を問われるのは酷なことだろう。
DF: クアドラード 6.5
右サイドのライン際で攻撃の幅を取り、クロスを供給するなど攻撃の起点として機能した。守備面においてはジェノアの攻撃をスピードダウンさせていた。
DF: デ・リフト 6.0
ジェノアの高さに強みを持った2トップに経験の差を見せつける。サナブリアへの対応には少し手を焼いたが、全体として安定した内容だった。
DF: ボヌッチ 5.5
ファビッリとのバトルで違いを見せ、デ・リフトとのコンビでジェノアの攻撃陣を沈黙させた。だが、ビラスキの何でもないクロスをクリアできずに失点を招いたことが大きなマイナス。
DF: ダニーロ 6.0
左サイドバックとして手堅いプレーを見せた。右が本職であることを考慮すると及第点だろう。左足でのクロスの精度が低かったため、この修正が今後の課題だ。
MF: ベンタンクール 7.0
中盤の広範囲に顔を出し、攻守において良い働きを継続していた。非常に良好な状態を維持しているだけに難敵との3連戦で上手く起用することが重要になる。
MF:ピアニッチ 6.0
レジスタとしてバランスを取り、機を見てペナルティーエリア手前にも顔を出して攻撃の舵取りを行う。退団が発表されたことによる影響は杞憂と言えるだろう。
MF: ラビオ 6.0
前節に続いて得点を感じさせるプレーに関与するなど状態が上がっていることが示された。35分にヘディングは惜しかったし、54分のエリナ内への侵入も良いものだった。調子を維持すれば結果は出るだろう。
FW: ベルナルデスキ 6.5
ゴールを狙う積極性とチームのために汗をかく献身性を今節でも上手く両立させていた。ディバラやロナウドとの3トップが機能しており、先発起用に値するパフォーマンスだった。
FW: ディバラ 7.5
右サイドや中央からの仕掛けでジェノアの守備ブロックを崩し続け、自らの個人技で先制点を奪取。強烈な存在感を発揮した。難敵との3連戦でも攻撃に変化を与えることが期待される。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
状態が上がって来たようで前半から強烈なミドルシュートでペリンを脅かし続ける。56分のゴールはディバラの先制点と同様に完全な個人技だった。今後は休養を与えるタイミングが鍵になるだろう。
【交代選手など】
FW: ドウグラス・コスタ 6.5
ベルナルデスキとの交代で66分から出場する。正確なコントロールショットでゴールを決め、レギュラー争いには不可欠な結果を残すことに成功。サッリにとっては嬉しい悩みになるだろう。
MF: ラムジー 5.5
74分にピアニッチとの交代で出場。右インサイドハーフを務めたがパスミスなどでジェノアにチャンスをプレゼントする場面が散見された。出場したユベントスの選手の中で1番試合に入ることができていない状態だったと言わざるを得ない。
MF: イグアイン 6.0
ラムジーと同じ74分からロナウドに代わって出場機会を得るも、得点を感じさせるプレーに絡むことはできず。調整の意味合いが強いプレーだった。
MF: マテュイディ ー
84分にラビオとの交代で出場する。ベンタンクールの脇を固めつつ、オリビエリをサポート。逃げ切り勝利をするために必要な仕上げで貢献した。
FW: オリビエリ ー
ディバラとの交代で84分からセリエAデビューを果たす。左のアタッキングハーフのポジションでスペースを埋める。上手く押し上げていれば、ベンタンクールのクロスに合わせてセリエAデビュー戦でゴールという快挙を達成できていたかもしれない。
サッリ監督 7.0
前線3トップの形を見つけたようで攻撃陣が機能し始めたことが評価のポイント。一方で DF 陣など特定の選手が起用過多になりつつあることが懸念点。次節からの3試合は難敵が続くため、どのように乗り切るかが注目点と言えるだろう。
カルバレーゼ主審 6.5
肉弾戦がエスカレートする寸前で収めさせたのだから、審判団は良いレフリングを見せたと言える。ファビッリのデ・リフトへのファールで2枚目のイエローを出すのはイーブン状態で発生した踏み付けだったことを考えると見送った判断は正しい。公平な判断基準はブレなかった。