セリエAの年内最終戦となる 2019/20 セリエA第17節サンプドリア戦が行われ、ユベントスはディバラ選手とロナウド選手のゴールによって 1-2 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
UC Sampdoria [4-4-2] |
Juventus [4-3-1-2] |
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GK | 1: アウデーロ | 77: ブッフォン |
DF | 21: ムリージョ 25: フェラーリ 15: コリー 29: ムッル |
13: ダニーロ 28: デミラル 19: ボヌッチ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 12: デパオリ 18: トルスビー 7: リネティ 14: ヤンクト |
25: ラビオ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ 10: ディバラ |
FW | 11: G・ラミレス 17: カプラーリ |
21: イグアイン 7: ロナウド |
サンプドリアのラニエリ監督は 4-4-2 を選択。前線2トップは守備を重視する形でカプラーリ選手とガストン・ラミレス選手を送り出す陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのサッリ監督は 4-3-1-2 を選択。前節ウディネーゼ戦からはA・サンドロ選手とピアニッチ選手の2人が先発した他は同じ選手が名を連ねる布陣で試合に臨みます。
試合は3分にデミラルと入れ替わったカプラーリがエリアまで侵入するも、デミラルが追いついて自ら処理。立ち上がりはサンプドリアが良い入りを見せる。
均衡が破れたのは19分。ユベントスは左サイドのA・サンドロがクロスを入れると、これを逆サイドで待ち構えていたディバラがボレーシュート。これがファーサイドのネットに突き刺さり、ユベントスが先制する。
対するサンプドリアは35分に左 CK が一旦はファーに流れるが、A・サンドロからボール奪取に成功。G・ラミレスが入れたクロスを最後はカプラーリが決め、1-1 の同点に追いつく。
同点で前半を折り返すと思われた45分にユベントスはA・サンドロがクロスと入れるとファーサイドのロナウドが高い打点のヘディングシュートを決め、ユベントスが 1-2 と1点を勝ち越して前半を終える。
後半は1点ビハインドのサンプドリアが積極的な姿勢を見せる。53分に CK から好機が訪れるも、シュートはブッフォンの正面。55分のトルスビーのシュートはサイドネットと得点を感じさせる。
一方のユベントスも直後の55分にディバラのクロスにマテュイディがタイミング良く飛び込んだが、目測を誤って左肩でシュートを放つことになってチャンスを逸してしまう。62分には FK のこぼれ球をダニーロが狙うも、これは相手 GK アウデーロがキャッチ。
サンプドリアは79分にダニーロのパスミスを付き、カプラーリがシュート。しかし、これはデミラルにブロックされ、こぼれ球をオーバーヘッドで狙ったG・ラミレスも上手くミートできず。
試合の行方を決めたいユベントスは89分にラムジーのパスに反応したロナウドが DF ラインを抜け出してアウデーロに処理される前にゴールに流し込むが、これはオフサイド。結局、後半はスコアが動かなかったものの、試合は 1-2 でユベントスが勝利し、リーグ戦の年内最終戦を白星で締めくくった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
失点は GK の能力によって防げたとは言えず、全体的にまずまずのパフォーマンスだった。
DF: ダニーロ 5.5
周囲との連携が噛み合っておらず、低調な内容だった。自らのパスミスや周りが見えていないことでピンチを作り出しており、改善点が散見された試合だった。
DF: デミラル 6.0
持ち前に積極性が “荒さ” という形で顔を見せる場面があったことは反省点。しかし、背後のスペースを1人で何度もカバーしており、この能力をベンチに置いておくことは惜しい逸材と言えるだろう。
DF: ボヌッチ 6.5
落ち着いた安定感のあるパフォーマンスを披露。ただ、これはサンプドリアがデミラルとのデュエルを選択したことが大きな要因であることに留意する必要がある。真価は終末のスーペル・コッパで見れるだろう。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
左サイドのタッチライン際でチームの攻撃に幅をもたらし、質の高いクロスで2アシスト。攻撃面では素晴らしい貢献だったが、皮肉にも自らのボール奪取が失点のきっかけとなり、全得点に絡んでしまった。
MF: ラビオ 6.5
攻撃時にはディバラが担っていたリンクマンとして働き、守備時にはマテュイディと同様に潰し役として存在感を発揮。パフォーマンスが試合ごとに向上しており、真価を発揮しつつある。
MF: ピアニッチ 6.0
サンプドリアの守備陣を左右に振り回すパスワークで本領を発揮。レジスタとして期待される仕事を十分に果たせていた。
MF: マテュイディ 6.0
中盤で上手くバランスを取り続ける。56分にはタイミング良くペナルティーエリア内に侵入したが、シュートを上手くミートさせれなかったことが悔やまれるプレーとなった。
MF: ディバラ 7.0
中央を主戦場に右サイドに流れてチャンスメイクを担う。19分の場面では上手くフリーとなってボレーシュートを突き刺し、結果を残すことにも成功した。
FW: イグアイン 6.0
サッリの寵愛を受けているが、内容が低下していることは否めない。フルパワーのシュートを枠の上へと大きく外した25分の場面は要反省。コストパフォーマンスの悪さを払拭するだけの貢献が必要不可欠と言えるだろう。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
41分に作り出した惜しい場面に加え、45分には高い打点のヘディングシュートでチームに勝点3をもたらす。89分には抜け出しからチーム3点目の場面を作るなど状態の良さを見せつけた。
【交代選手など】
MF: ラムジー 6.0
69分にイグアインとの交代で出場。トップ下に入り、守備にも貢献する。裏のスペースを意識的に使うなど期待された仕事を十分に果たしていた。
FW: ドウグラス・コスタ ー
ディバラとの交代で77分から出場。ポジションと役割を引き継ぐ形になったが、持ち味が示されたプレーがあったとは言い難く、不完全燃焼な試合となっていた。
DF: デ・シリオ ー
A・サンドロに代わり82分から急遽出場する。守備陣系が崩れかかった中での投入ということもあり、クロスの供給は許したものの、失点までは許さずに守り切った。
サッリ監督 6.5
直近の公式戦では予想に反してダニーロとデミラルを重宝している。デミラルは継続起用に値するが、ダニーロには疑問符が付く状況だ。余剰人員を抱えている FW 陣も整理の必要があるだけに目利きの才能が問われることになるだろう。
ロッキ主審 6.0
サンプドリアからすれば厳しいジャッジだったが、試合を通してその基準だったのだから公平と言えるだろう。オフサイドの判断など審判団の水準は高かった。