2020年の初戦となった 2019/20 セリエＡ第18節カリアリ戦はロナウド選手のトリプレッタの活躍でユベントスが 4-0 の勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
| Juventus [4-3-1-2] |
Cagliari Calcio [4-3-2-1] |
|
|---|---|---|
| GK | 1: シュチェスニー | 90: オルセン |
| DF | 16: クアドラード 28: デミラル 19: ボヌッチ  12: アレックス・サンドロ |
12: カッチャトーレ 40: バルキエビツ 15: クラバン 33: ペッレグリーニ |
| MF | 25: ラビオ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ 8: ラムジー |
18: ナンデス 8: チガリーニ 6: ログ 4: ナインゴラン 10: Ｊ・ペドロ |
| FW | 10: ディバラ 7: ロナウド |
99: シメオネ |
ユベントスのサッリ監督は 4-3-1-2 を選択。トップ下はラムジー選手が務め、ベンタンクール選手が不在の右 MF にはラビオ選手を配置。2トップはディバラ選手とロナウド選手の組み合わせで試合に臨みます。
対するカリアリのマラン監督は 4-3-2-1 を選択。ナインゴラン、Ｊ・ペドロ、シメオネの3選手が攻撃陣を牽引する予想されたシステムで試合を迎えます。
観客の乱入で水を差された試合はユベントスが右サイドからチャンスを作る。
9分にクアドラードのクロスが流れたところをＡ・サンドロが狙うも、シュートは枠の上。13分にはラビオのクロスをラムジーがボレーで狙ったが、これはマテュイディと重なったことでシュートは枠の右へと飛ぶ。
攻めるユベントスは24分にＡ・サンドロのクロスから最後はラムジーが枠内シュートを放つが、これは GK オルセンの正面。35分にはピアニッチの右 CK からデミラルが頭で合わせるも、シュートはクロスバーを直撃。均衡を破ることはできない。
一方のカリアリもシュチェスニーにセーブを強いることができず、前半は 0-0 で終える。
試合が動いたのは49分。カリアリが最終ラインでクラバンが横パスを出したところ、バルキエビツの背後からロナウドがボール奪取に成功。GK もかわしてシュートを決め、ユベントスが1点を先制する。
ユベントスは52分に左サイドの折り返しからディバラがシュート。これがカリアリ GK と DF に当たって跳ね返りが発生するが、ラムジーに押し込まれる前に GK オルセンが弾き出し、カリアリは難を逃れる。
すると、カリアリは60分にＪ・ペドロがカウンターで持ち上がると右サイドのナインゴランに展開。クロスをシメオネがヘディングで狙うも、シュートはクロスバーに嫌われてしまう。
一方のユベントスは66分にディバラが右サイドからペナルティーエリアに侵入したところでログに倒されて PK を獲得。これをロナウドがゴール右下に決め、ユベントスのリードは2点に広がる。
81分には左サイドからロナウドが出したパスにイグアインが抜け出し、中にカットインしてシュート。クラバンに当たってコースが変わったことでゴールに吸い込まれ3点目。直後の82分にはＤ・コスタの持ち上がりからパスを受けたロナウドが左足で流し込んで4点目。
一矢報いたいカリアリは92分に右サイドのナインゴランからの折り返しがＪ・ペドロへと渡り、反転シュート。しかし、これはニアポストを直撃し、ゴールとはならず。結局、試合は 4-0 で終了。ユベントスが新年初戦を勝利で終えた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
安定感のあるパフォーマンスを披露。枠内シュートをセーブする機会はなかったが、際どいシュートはどちらも適切に反応し、安心感をもたらした。
DF: クアドラード 6.5
対面したペッレグリーニとのデュエルで上回り、右サイドでの主導権を取る。クロスでの勝負を仕掛けるシメオネにも上手く対応しており、上々の内容だった。
DF: デミラル 7.0
機動力のあるシメオネ、高さのあるチェッリとタイプの異なる CF を封じる。安定したパフォーマンスで自らの地位を固める内容だった。
DF: ボヌッチ 6.0
背後を狙うシメオネの対応はデミラルが担ったため、守備での仕事は少なく、相手の裏を狙ったロングフィードで持ち味を発揮。ただ、92分にナインゴランの折り返しを “トンネル” しており、守備面では怪しさが残った。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
左サイドで手堅くプレー。前半はクロスを供給するなど攻撃での存在感があったが、後半は自身の前にあるスペースを上手く使われてしまった。
MF: ラビオ 6.0
ボールを呼び込んだり、フィジカルを活かしたプレスを仕掛けたりと持ち味を発揮した。セリエＡへの適応が進んでおり、本領発揮は間も無くだろう。
MF: ピアニッチ 6.5
中盤でボールを散らし、攻撃のリズムを作る。ただ、カリアリの守備陣が中央を固めたため、ボールタッチの回数という点は少ない試合となった。
MF: マテュイディ 6.0
左サイドでバランスを取り、周囲の選手が攻撃を行うためのサポート役に徹する。スペースへの走り出しなど献身的に汗をかいてチームに貢献した。
MF: ラムジー 6.0
攻撃の最終局面で変化を付けたり、ゴール前に顔を出してシュートを放ったりと自らの持ち味をアピール。ゴールかアシストで結果が出ていれば、より望ましかったと言えるだろう。
FW: ディバラ 7.0
個の能力で局面を打開し、試合の行方を大きく引き寄せる PK を奪取するなど攻撃陣の中で存在感を発揮。70分でお役御免となった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 8.0
3得点1アシスト。文句の付けようのない圧倒的なパフォーマンスだった。無理な状況でも周囲がロナウドにボールを託す状況となっており、その場合はダミーとしてロナウドを使えるかが今後の課題だろう。
【交代選手など】
FW: イグアイン 6.5
70分にディバラとの交代で出場。ロナウドのパスに反応し、3点目となるゴールで決定力をアピール。パーティーに参加することに成功した。
FW: ドウグラス・コスタ ー
ラムジーとの交代で80分から出場する。ドリブルで存在感を示し、82分にはロナウドの3点目をお膳立て。短い出場時間で能力を存分にアピールした。
MF: エムレ・ジャン ー
マテュイディに代わり83分から出場機会を得る。右サイドでフィジカルを活かして守備の強度を高め、相手のペナルティーエリア内ではテクニックでかわしてクロスを供給とインパクトを残す。去就が気になるところだ。
サッリ監督 6.5
真っ向勝負に挑んだカリアリがミスから自滅したこともあり、結果は大勝だった。ただ、「最終局面での崩し」や「軽い守備」などで改善点が残ったままなのは事実だ。修正がどれだけ進むかが注目点だろう。
ジャコメッリ主審 6.5
激しい肉弾戦が予想された試合だったが、提示したイエローはスコアが動く前の2枚だけと上手く試合をコントロールした。PK の判断も妥当だったし、良い審判団であったと言えるだろう。
